Blogpet
<< 2009年11月に読んだ本 | main | 舞台「中国の不思議な役人」PARCO劇場 >>
 「ボトルネック」米澤穂信
評価:
米澤 穂信
新潮社
---
(2006-08-30)

恋人を弔うため東尋坊に来ていた僕は、強い眩暈に襲われ、そのまま崖下へ落ちてしまった。―はずだった。ところが、気づけば見慣れた金沢の街中にいる。不可解な想いを胸に自宅へ戻ると、存在しないはずの「姉」に出迎えられた。どうやらここは、「僕の産まれなかった世界」らしい。
2年前に死んだ恋人の弔いのために東尋坊に来ていた嵯峨野リョウ。親から長らく眠ったままだった兄が亡くなったと聞き、家に戻ろうとするがその時めまいに襲われて、東尋坊の崖から落ちてしまう。しかし、目が覚めたらなぜか無傷でしかも東尋坊ではない場所にいた。不思議に思いながらも家に帰るとそこには自分の家にはいないはずの女の人がいた。
彼女の名前は嵯峨野サキ。話をしていると彼女はリョウの世界では存在しなかった姉であることが分かる。自分が生まれなかった世界に来てしまったパラレルワールドもので、自分が生まれないでサキが生まれていたら、自分の世界がどうなっていたかというのをリョウは3日間、目の当たりにする。もし自分がいなかった世界が自分が、自分がいる世界よりも良いものであったら、それはあまりにも残酷なもので、この話もまさにそれでした
兄や恋人は生きているし、行きつけの店の店主は元気だし、そんなのを見てしまったら自分はいてもいいのかと思ってしまうものですよね。結構つらい話だった。ラストも結局リョウはどっちを選んだのかがはっきりと示されていなくてすごく後味が悪い。
| 2009.12.03 Thursday | 作家別・や行(米澤穂信) | comments(0) | trackbacks(0) |
 スポンサーサイト
| 2020.06.03 Wednesday | - | - | - |
Comment









url: トラックバック機能は終了しました。