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 「夜市」恒川光太郎
夜市
夜市
恒川 光太郎

日本ホラー小説大賞の受賞作ですが、ホラーというよりファンタジーな印象。「夜市」と「風の古道」の2篇なんだけど、どちらも現実でどこかにありそうな不思議な感じがした。歩いている道から一歩外れてしまったら、いつの間にかこんな世界が広がっていてもおかしくないなあなんて思った。こういう雰囲気の話は好きです。

「夜市」は欲しいものが何でも手に入る夜市に幼い頃迷い込んだ主人公が自分の弟と引き換えに野球の才能を買ってしまう。成長した主人公が弟を取り戻そうと再び夜市に行くという話。
夜市は妖怪が店を開いていて、一度入ってしまったら何かを買わなければ決して出ることはできない。
この夜市の雰囲気は少し怖いなあとも思ったけれど、話は中盤からしんみりくる話になった。あー、こうなるのかといい意味で裏切られた感じ。

「風の古道」は幼い頃迷い込んだ古道に友人と再び入ることで始まる話。その古道は死者や化け物が通る古道で、そこを古道を旅するレンと過ごす日々の話。こっちもしんみりくるファンタジーな感じ。レンの出生の話とコモリの話の繋がりなんか、少しじんわりきちゃいました。
どうでもいいけどレンさんが読んでてすごい好きなキャラだなあと思いました。なんか素敵。
| 2006.03.21 Tuesday | 作家別・た行(恒川光太郎) | comments(4) | trackbacks(2) |
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| 2019.08.22 Thursday | - | - | - |
Comment
中村マサイチ
 この並の才能ではない新人作家は、もしかしたら自分自身でもその卓越した才能を未だ認識してないのではないでしょうか。「夜市」と「風の古道」に共通する深い澄んだ無慈悲に突き放されたような空間はなんなのでしょう。そこに坂口安吾の「桜の森の満開の下」に似たようなものを感じるのは私だけでしょうか。すごい人があらわれたもんだ。
アメコ
はじめまして。コメントどうもありがとうございます。
「夜市」「風の古道」は独特でなんともいえない不思議な空気が漂っていますよね。坂口安吾の「桜の森の満開の下」は似たような感じがするんですか?読んだことが無いので機会があれば読んでみようと思います。
こんばんは。
単に恐怖を感じさせるようなホラーではありませんでしたね。
人間の欲だとかエゴ、哀しみを感じさせるような奥の深いホラーでした。
アメコ
藍色さん
こんばんは。
そうなんですよね、ただ怖いホラーっていうのではなく
哀愁漂う感じで何だか私には新鮮でした。









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夜市 [恒川光太郎]
夜市恒川 光太郎 角川書店 2005-10-26 高校時代の同級生・裕司から「夜市にいかないか」と誘われた大学生のいずみ。裕司に連れられて出かけた岬の森では、妖怪たちがさまざまな品物を売る、この世ならぬ不思議な市場が開かれていて…。選考委員激賞の、第12回日本ホラ
| + ChiekoaLibrary + | 2006/03/28 12:38 PM |
夜市 恒川光太郎
装丁は片岡忠彦。第12回日本ホラー小説大賞受賞作。 大学生のいずみは高校時代の同級生、裕司に連れられ夜市へ。裕司の目的は以前「野球の才能」と引き換えに売った弟を買い戻すこと…。 表題作は、夜市のルールに怖さを
| 粋な提案 | 2008/02/04 12:50 AM |