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 「少年H」妹尾河童
評価:
妹尾 河童
講談社
¥ 730
(1999-06-09)
Amazonランキング: 47550位

胸に「H.SENO」の文字を編み込んだセーター。外国人の多い神戸の街でも、昭和十二年頃にそんなセーターを着ている人はいなかった…。洋服屋の父親とクリスチャンの母親に育てられた、好奇心と正義感が人一倍旺盛な「少年H」こと妹尾肇が巻き起こす、愛と笑いと勇気の物語。毎日出版文化賞特別賞受賞作。

戦時中を小中学生として過ごした作者の自伝的小説。当時の普通の人の生活が描写されていて興味深かった。Hの両親はキリスト教の信者で家は洋裁をしているという環境がHを当時の人とはまた違った考え方を持つ子供にしているのかなと思えた。読んでいて親の性格とかもあったのかもしれないけどキリスト教だからといって村八分とか迫害されていたわけではなかったんだなというのが知らなかったので印象的だった。Hの机に落書きとかされていたけど激しい方向にはいかなかったみたいだし。Hがキリスト教と距離を置くきっかけのエピソードとか違和感を覚えるのも分かるなあと思った。原爆についての当時の新聞記事も本当にこんな風に書いていたのかとびっくりした。テレビも無ければ新聞の情報信じるしかないからみんなこれを普通に信じていたりしたのかな。

基本的に戦争の話なのでどんどん生活環境が辛くなっていくのだけど終わり方はこれからに向けての希望がある感じで終わっていたので読後感は良かった。

| 2017.11.28 Tuesday | 作家別・さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
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| 2018.04.25 Wednesday | - | - | - |
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