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 「ラヴレター」岩井俊二
評価:
岩井 俊二
角川書店
¥ 460
(1998-03)
Amazonランキング: 197967位

雪山で死んだフィアンセ、藤井樹の三回忌に、渡辺博子は想い出に封印するかのように、樹が中学時代に住んでいた小樽に手紙を出す。ところが、今は国道になっているはずの住所から返事がくる。天国の彼からの手紙?博子は再び返事を書き、奇妙な文通が始まる。もうひとりの藤井樹は何者なのか?二度と戻れないその場所から、大切な何かがよみがえってくるのだった。
うわー、やっぱりこの本好きだなー。って事で再読です。岩井さんは男の人だけど、女性的な恋愛ものだと思う。初恋の人に似た人を好きになるってのは男のロマンな気がするけど。

雪山で死んだ婚約者の三回忌に、博子は彼の母親から中学時代の卒業アルバムを見せてもらう。今は国道になってしまっている、彼の家に届くはずがないと分かっていながらも手紙を出そうと思い付き、卒アルに載っていた住所をメモに取り、手紙を出す。ところが死んだ彼、藤井樹から返事が返ってきて、奇妙な文通が始まっていく。
この返事を出した藤井樹は、実は死んだ藤井樹と同姓同名の女性で、二人は中学時代の同級生だったのです。その事を知った博子は亡くなった藤井の友人・秋葉と北海道に行き、樹が自分とそっくりであった事にショックを受けつつも、樹に中学時代の彼の事を教えて欲しいと頼み、樹は中学時代の自分たちのエピソードを博子に教えていく。
この中学時代のエピソードはまんま亡くなった藤井の甘い初恋エピソードなわけで、博子からしたら残酷なんだろうなとも思いつつ、死んだ藤井を酷い奴だと思えないのは中学時代も博子とのエピソードも不器用な藤井の姿が浮かんできて、どこか憎めないからなのだと思う。

映画も見ているのもあって、この小説好きなシーンが多いな。自転車のライトでテストの答案見るシーンとか、樹のおじいちゃんが樹をおんぶして走る所とか、博子の朝の山での叫びとか、何と言っても好きなのはやっぱりラストの図書カード。まさに時を超えたラヴレターだよなあと。自転車のライトも携帯普及前だから出来るシーンですよね。今だったら携帯の明かりで済むし。
基本的には悲しい話なんだけど、読んだ後にほっころ温かい気分になれる。初めて読んだ時は秋葉が強引に感じて、もっと博子の事考えてあげてよ、とか思っていたんだけど、改めて読み返したら秋葉、博子に一途だしすごく良い人じゃないかと考えが変わった。
| 2013.03.09 Saturday | 作家別・あ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
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