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 「境遇」湊かなえ
評価:
湊 かなえ
双葉社
¥ 680
(2015-10-15)
Amazonランキング: 56240位

デビュー作の絵本『あおぞらリボン』がベストセラーとなった陽子と、新聞記者の晴美は親友同士。
共に幼いころ親に捨てられ児童養護施設で育った過去を持つ。
ある日、「真実を公表しなければ、息子の命はない」という脅迫状とともに、陽子の息子が誘拐された。
「真実」とは一体何なのか。そして犯人は……。巻末に絵本『あおぞらリボン』(文・みなとかなえ 絵・すやまゆうか)を収録。

誘拐未遂事件とか起こっているのにそこまでのドロドロ感はなくあっさり終わっているなあと感じたのだけど、ドラマのために作られた作品と知り、だからなのかなと思った。ストーリーもこういう事かなと思った通りな展開だったので少し物足りなくも思えた。でもいい感じに上手く収まったのは良かった。

| 2017.04.26 Wednesday | 作家別・ま行(湊かなえ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「山女日記」湊かなえ
評価:
湊 かなえ
幻冬舎
¥ 698
(2016-08-05)
Amazonランキング: 397位

こんなはずでなかった結婚。捨て去れない華やいだ過去。拭いきれない姉への劣等感。夫から切り出された別離。いつの間にか心が離れた恋人。……真面目に、正直に、懸命に生きてきた。なのに、なぜ? 誰にも言えない思いを抱え、山を登る彼女たちは、やがて自分なりの小さな光を見いだしていく。新しい景色が背中を押してくれる、感動の連作長篇。

山に登る女性を主人公にした短編集。湊さんだし後味悪い感じになるのかなと思ったけど、そういう話ではなく爽やかな感じだった。でも読んでいくと前の話に出てきた人が別の話に出てきたりとか繋がりがあって面白い。読んだら体力ないくせに自分も山に登りたいなあと思う内容だった。今の自分に思う所や生活に不満があっても山に登って自然にふれたらそういうのが吹き飛ぶエネルギーが自然にはあるんだなと感じられる話だった。フランスパンに色々挟んで食べるのが美味しそうだった。

| 2016.09.03 Saturday | 作家別・ま行(湊かなえ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「高校入試」湊かなえ
評価:
湊 かなえ
KADOKAWA/角川書店
¥ 734
(2016-03-10)
Amazonランキング: 496位

県内有数の進学校・橘第一高校の入試前日。新任教師・春山杏子は教室の黒板に「入試をぶっつぶす!」と書かれた貼り紙を見つける。そして迎えた入試当日。最終科目の英語の時間に、持ち込み禁止だったはずの携帯電話が教室に鳴り響く。さらに、ネットの掲示板には教師しか知り得ない情報が次々と書き込まれ…。誰が何の目的で入試を邪魔しようとしているのか?振り回される学校側と、思惑を抱えた受験生たち。やがて、すべてを企てた衝撃の犯人が明らかになる―。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
高校入試を巡るミステリー。入試を潰すとネットで書き込みされて、本番の入試でもトラブルが次々と起こるという展開。色々な人物の視点で話が進んでいて、一つ一つのエピソードが最終的に繋がっていく感じが終盤を読んでいておおっ!となった。保護者のモンペぶりとか流されつつある教師陣とかに読んでいる最中にはモヤモヤしたけどラストは良い感じに終わったので読後感は悪くなかった。
| 2016.03.30 Wednesday | 作家別・ま行(湊かなえ) | comments(0) | trackbacks(1) |
 「往復書簡」湊かなえ
評価:
湊 かなえ
幻冬舎
¥ 648
(2012-08-02)
Amazonランキング: 16153位

高校教師の敦史は、小学校時代の恩師の依頼で、彼女のかつての教え子六人に会いに行く。六人と先生は二十年前の不幸な事故で繋がっていた。それぞれの空白を手紙で報告する敦史だったが、六人目となかなか会う事ができない(「二十年後の宿題」)。過去の「事件」の真相が、手紙のやりとりで明かされる。感動と驚きに満ちた、書簡形式の連作ミステリ。
手紙のやりとりで、その人物たちの過去に何があったのかを知っていく話。湊さんはダークなイメージがやっぱりあるから最後にどんでん返し来るのではと思っていたけどそういうのはなかった。ニ十年後の宿題が一番印象的だったかな。一年後の連絡網でその後の様子が少し分かるのも良かった。
| 2016.01.28 Thursday | 作家別・ま行(湊かなえ) | comments(0) | trackbacks(2) |
 「Nのために」湊かなえ
評価:
湊 かなえ
双葉社
¥ 680
(2014-08-23)
Amazonランキング: 8245位

超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で、そこに住む野口夫妻の変死体が発見された。現場に居合わせたのは、20代の4人の男女。それぞれの証言は驚くべき真実を明らかにしていく。なぜ夫妻は死んだのか?それぞれが想いを寄せるNとは誰なのか?切なさに満ちた、著者初の純愛ミステリー。
湊かなえ作品は暗めだけど、どんどん読める面白さがあって好きだなあ。
1つの出来事を色んな人の視点で見る事で変わってくる感じとか描写はさすがだった。今回はマンションの1室で夫婦が殺される事件が起こり、そこにいた4人の男女の過去や事件までの行動を追うという展開。表面上には矛盾はないのだけど、でも実は4人共全部が本当の事を言っているわけではない事が分かってくる。自分ではない誰かのためにその行動を取っているのが切なくもあって良かったな。私は同じ島出身の2人の話が好きだった。
| 2015.12.18 Friday | 作家別・ま行(湊かなえ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「贖罪」湊かなえ
評価:
湊 かなえ
双葉社
¥ 669
(2012-06-06)
Amazonランキング: 14320位

15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。娘を喪った母親は彼女たちに言った―あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい、と。十字架を背負わされたまま成長した四人に降りかかる、悲劇の連鎖の結末は!?特別収録:黒沢清監督インタビュー。
女性5人の告白体小説。それぞれが起こしてしまった罪を告白しつつ、彼女たちが子供の頃に殺されてしまった同級生のエミリちゃんを殺した犯人を明らかにしていくという形式。エミリちゃんの母親の麻子が自分本位で嫌なキャラなんだけど、こういう部分はきっと誰にでもあるだろうなと思える絶妙な感じだった。麻子に許さないと言われたエミリちゃんと遊んでいた4人の女性も、殺人事件の現場に遭遇してしまったんだし、その上麻子にあんな風に言われたら何かしらを背負ってしまうのも当然だよなと思って救いがないなと思ってしまった。でも癖になるのが湊さんの小説だなという感じ。
| 2015.06.07 Sunday | 作家別・ま行(湊かなえ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「夜行観覧車」湊かなえ
評価:
湊 かなえ
双葉社
¥ 680
(2013-01-04)
Amazonランキング: 683位

父親が被害者で、母親が加害者――。高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。遺されたこどもたちは、どのように生きていくのか。その家族と、向かいに住む家族の視点から、事件の動機と真相が明らかになる。
ひばりヶ丘という高級住宅地である日、何の問題もなさそうな家で殺人事件が起こった。事件のあった高橋家、高橋家の向かいにあり、娘の彩花が度々癇癪を起こす事で頭を悩ませている遠藤家、遠藤家の隣に住むおせっかいな小島さと子。3つの家の視点で描かれる高橋家の事件の真相。
湊かなえの本だし、色々捻っているのかなと思ったけれど、結構ストレートな話だったかな。でも、人の嫌な部分をがっつり描写しているのは相変わらず。ある視点ではこの人すごい嫌な奴っぽいなと思っていたのが、別の視点だと常識的に見えたりして、誰の視点になるかによって同じ人でも見方は変わるんだよなあと思えて面白い。
作中で高橋家とは別の事件の話が出てきたけど、あれは特に本筋とは関係なかったのかな。繋がりがぱっと見分からなかった。面白かったけど最後に後味悪くなるエピソードを置いてくるのも相変わらずだなと思った。それぞれの家庭が、その後平穏な生活に戻れるのかちょっと気になるな。
| 2013.04.01 Monday | 作家別・ま行(湊かなえ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「少女」湊かなえ
評価:
湊 かなえ
双葉社
¥ 650
(2012-02-16)
Amazonランキング: 3119位

親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。自殺を考えたことのある敦子は、死体を見たら、死を悟ることができ、強い自分になれるのではないかと考える。ふたりとも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く―死の瞬間に立ち合うために。高校2年の少女たちの衝撃的な夏休みを描く長編ミステリー。
湊かなえの2作目。人が死ぬ所を見たいと思った2人の少女が、夏休みの間にそれぞれ人の死を見るために行動する。敦子は高校の補習を兼ねてボランティアで老人ホームへ、由紀は読み聞かせのボランティアをきっかけに入院中のタッチーと昴という2人の少年と知り合う。人の死が見たくて行動するというのは、夏の庭っぽいなあと思った。内容は全然違うけど。

最初はあるきっかけですれ違っていた敦子と由紀がお互いを理解していく友情ものなのかなと思っていたのに、最後の方で怒涛の伏線回収と一緒に一気にエグイ感じのラストへと向かって行って、びっくりした。
この先のことは分からないけれど、作中の台詞とか良くない行動をした人物はみんな不幸になっているから、敦子も由紀もこのままハッピーエンドにはならないだろうと予想できるので結構鬱な話だなあと思う。
解説読んで、名前も重要だったんだなと気付いた。少女の解説はきちんと解説っぽいので読後に読むのがおすすめ。

とまあ、嫌な感じの話ではあるんだけど、やっぱり面白い。湊かなえは癖になるなあ。
| 2012.09.16 Sunday | 作家別・ま行(湊かなえ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「花の鎖」湊かなえ
評価:
湊 かなえ
文藝春秋
¥ 1,400
(2011-03-08)
Amazonランキング: 16919位

元英語講師の梨花、結婚後、子供ができずに悩む美雪、絵画講師の紗月。3人の女性の人生に影を落とす謎の男「K」。感動のミステリ。
3人の女性の視点から語られる物語。3つの物語が交互に展開していくという構成。
倒産してしまった英会話教室で働いていた梨花。結婚して3年経っても子供が出来ない美雪。絵画教室の講師をしながらイラストレーターとして細々と生活している紗月の3人がそれぞれの主人公。
梨花の祖母は病気で入院中だが、手術のための費用が足りなくて悩んでいる。そんな時に、梨花の亡くなった母親宛に、毎年のように豪華な花を送ってくる「K」という人物にお金を借りようと梨花は思いつく。そして、Kとは誰なのか、母親とKの関係とはどんなものだったのかというのを知ろうとする。
途中でそれぞれの話の展開や繋がりは読めてくるのだけど、これからどうなるのだろうと気になり、後半に入ってからはページをめくる手が止まらなかった。
花の鎖に導かれて見えてくる真実は悲しい。涙もろいので後半はボロボロと泣いてしまった。
湊さんの作品は、告白を読んだだけだけど、むかつくキャラクターの描写が上手いなあとしみじみ思ってしまった。
美雪がその後どれだけたくましく生活してきたのかを考えるとまた泣けてくる。好きな話でした。
| 2011.06.23 Thursday | 作家別・ま行(湊かなえ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「告白」湊かなえ
評価:
湊 かなえ
双葉社
¥ 650
(2010-04-08)
Amazonランキング: 698位

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラーが遂に文庫化!“特別収録”中島哲也監督インタビュー『「告白」映画化によせて』。
「聖職者」「殉教者」「慈愛者」「求道者」「信奉者」「伝道者」

ハードカバーで発売された当時、話題になっていたけれど、映画化を機に文庫になったので買って読みました。
全編語り手は違うけれど、一人称告白体になっていて、ある一つの事件をベースにして、それぞれの立場からみた事件の事や、そこから起こった別の事件、キャラクターの本心が語られるという形式。

とにかく第一章のつくりが上手い。物語への掴みは完璧だと思う。娘を自分のクラスの生徒に殺されてしまったという教師が、ひたすら事件について告白しているのだけど、最後の最後に教師はもう一つ、読者が驚くような秘密を告白して第一章は終わる。読んでいるこっちはただただびっくりして次のページをめくって続きを読んでしまう。

その後は教師のクラスの生徒や、事件を起こした生徒や、生徒の親と語り手は変わって、最後の章でまた教師の語りに戻る。この本は、語り手は変わるけれど、基本は娘を生徒に殺されてしまった教師の復讐の物語だった。

これは面白く読めた。評判になるのも分かるなあという感じ。
| 2010.08.23 Monday | 作家別・ま行(湊かなえ) | comments(0) | trackbacks(0) |