Blogpet
 「過ぎる十七の春」小野不由美
評価:
小野 不由美,樹 なつみ
講談社
¥ 745
(2016-03-04)
Amazonランキング: 163998位

運命の春が来る──。従兄弟同士の直樹と隆は、まもなく十七歳の誕生日を迎えようとしていた。毎年同様、隆の住む花の里の家を訪れた直樹と典子兄妹は、隆の母親の美紀子に対する冷淡な態度に戸惑う。「あの女が悪い」毎夜部屋を訪れるなにものかの気配に苛立つ隆。息子の目の中に恐れていた兆しを見つけて絶望する美紀子に異変が。直樹と隆──二人の少年を繋ぐ悲劇の幕が上がる!!
先祖からの呪いでみたいなのはゴーストハントっぽいおどろおどろした怖さがあって面白かった。霊も直樹たちの親もいつの時代でも母は子供を思っていてその力は強いんだなと感じた。終盤近くになるまで何が原因なのか分からないのもあって、直樹の豹変からずっとどうなるんだと気になって仕方なかった。
| 2016.05.31 Tuesday | 作家別・あ行(小野不由美) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「緑の我が家 Home, Green Home」小野不由美
父親の再婚を機に、高校生の浩志はひとり暮らしをはじめた。ハイツ・グリーンホーム、九号室―近隣でも有名な幽霊アパート。無言電話、不気味な落書き、白紙の手紙など、不可解な出来事がつづき、住人のひとりが死亡する。「出ていったほうがいいよ」不愉快な隣人の言葉の真意は?幽霊を信じない浩志も感じる「ひどく嫌な気分」の正体とは…?ページをめぐるごとに恐怖が降り積もっていく本格ホラー小説。
元はラノベなので読みやすいけど、しっかりホラーもあって面白かった。事故物件なのに普通に住み続けている住人も凄いと思ってしまった。でも主人公の浩志は親と折り合いが悪いからアパートで怖い事があっても簡単には帰れないからい続けなければならないというのは納得出来る感じで良かった。
グリーンホームで起こる恐怖と浩志の過去の出来事も上手く繋がるし読みごたえがあった。和泉の話は真実は辛いんだけどグリーンホームで2人が話を出来た事は浩志にとっても救いになったように思えるので良かった。
| 2015.09.30 Wednesday | 作家別・あ行(小野不由美) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「残穢」小野不由美
評価:
小野 不由美
新潮社
¥ 637
(2015-07-29)
Amazonランキング: 1347位

この家は、どこか可怪(おか)しい。転居したばかりの部屋で、何かが畳を擦る音が聞こえ、背後には気配が……。だから、人が居着かないのか。何の変哲もないマンションで起きる怪異現象を調べるうち、ある因縁が浮かび上がる。かつて、ここでむかえた最期とは。怨みを伴う死は「穢(けが)れ」となり、感染は拡大するというのだが──山本周五郎賞受賞、戦慄の傑作ドキュメンタリー・ホラー長編!
ドキュメンタリー風ホラー。調査報告みたいな淡々とした語り口はゴーストハントの推理パートみたいで、じわじわ後から怖さが来る感じだった。過去との繋がりが分かってくる辺りは読んでいてゾクッとした。この連鎖はずっと続くのではないかとか色々考えると本当に怖い。鬼談百景で出てきたエピソードがこっちにも書かれていて、鬼談百景読んでからだとおっと思えて面白いかもしれない。
| 2015.08.31 Monday | 作家別・あ行(小野不由美) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「鬼談百景」小野不由美
評価:
小野 不由美
KADOKAWA/角川書店
¥ 605
(2015-07-25)
Amazonランキング: 668位

学校に建つ男女の生徒を象った銅像。その切り落とされた指先が指し示す先は…(「未来へ」)。真夜中の旧校舎の階段は“増える”。子どもたちはそれを確かめるために集合し…(「増える階段」)。まだあどけない娘は時折食い入るように、何もない宙を見つめ、にっこり笑って「ぶらんこ」と指差す(「お気に入り」)。読むほどに恐怖がいや増す―虚実相なかばする怪談文芸の頂点を極めた傑作!初めての百物語怪談本。
怖い話集。子供の頃好んで読んだ怖い話の本という感じだった。長くても数ページ。全部で99話というのもちょっと怖い。短いので真相が明かされる感じでもないので静かにゾクゾクが続く感じで、自分も割とスイスイ読んでいたのでたまにゾクッとくる話があったりして緩急ある感じだった。
| 2015.08.15 Saturday | 作家別・あ行(小野不由美) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「黒祠の島」小野不由美
評価:
小野 不由美
新潮社
¥ 767
(2007-06-28)
Amazonランキング: 230906位

「そう―ここは黒祠なのですよ」近代国家が存在を許さなかった“邪教”が伝わる、夜叉島。式部剛は失踪した作家・葛木志保の姿を追い求め、その地に足を踏み入れた。だが余所者を忌み嫌う住民は口を閉ざし、調査を妨害するのだった。惨事の名残を留める廃屋。神域で磔にされていた女。島は、死の匂いに満ちていた。闇を統べるのは何者なのか?式部が最後に辿り着いた真実とは。
閉塞的な島の描写とか屍鬼を思いだす。でもこっちの方が殺人事件があったのを島ぐるみで隠蔽しようとしていたりしてホラー的な怖さも感じられた。事件も式部としては解決したんだろうけど、根本的な部分では全然解決していなくて、この後この島はどうなってしまうんだろうかと少し考えてしまった。
| 2015.05.27 Wednesday | 作家別・あ行(小野不由美) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「風の海 迷宮の岸」小野不由美
幼き麒麟に迫り来る決断の時——神獣である麒麟が王を選び玉座に据える十二国。その一つ戴国麒麟の泰麒は、天地を揺るがす<蝕>で蓬莱に流され、人の子として育った。十年の時を経て故国へと戻されるも、役割を理解できぬ麒麟の葛藤が始まる。我こそはと名乗りを挙げる者たちを前に、この国の命運を担うべき「王」を選ぶことはできるのだろうか。
蝕で蓬莱に流され、そこで生まれ育った泰麒は10年後に十二国に戻り、自国の王を決めるという自分の麒麟としての役割を知る。しかし麒麟としての自分に自信が持てず、蓬莱を恋しく思う泰麒は苦悩する事に。まだ幼いのにいきなり今までの自分とは違う、本来の自分のあるべき姿を知らされ、周囲にもそれを期待されてしまう泰麒の葛藤や苦しさは辛そうだった。それでも周りに懐いていく泰麒の様子は可愛らしい。「月の影 影の海」に出てくる景麒も登場するけれど、景麒は本当に不器用そうだなと思った。驍宗と離れたくない一心で天啓がないのに王に選んでしまったと思い悩むのはどうなるんだろうと思ったけど、その辺は結構あっさりだったなという印象。ほっとしたけれども。
「魔性の子」を読んでいるとその後の泰麒が分かるけれど、かなり波乱万丈なんだよなあ。泰麒の性格を考えると本当に辛かっただろうなと改めて思った。
| 2013.10.17 Thursday | 作家別・あ行(小野不由美) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「月の影 影の海」小野不由美
「お捜し申し上げました」──女子高生の陽子の許に、ケイキと名乗る男が現れ、跪く。そして海を潜り抜け、地図にない異界へと連れ去った。男とはぐれ一人彷徨(さまよ)う陽子は、出会う者に裏切られ、異形(いぎょう)の獣には襲われる。なぜ異邦(ここ)へ来たのか、戦わねばならないのか。怒濤(どとう)のごとく押し寄せる苦難を前に、故国へ帰還を誓う少女の「生」への執着が迸(ほとばし)る。シリーズ本編となる衝撃の第一作。(上巻)

「わたしは、必ず、生きて帰る」──流れ着いた巧国(こうこく)で、容赦なく襲い来る妖魔を相手に、戦い続ける陽子。度重なる裏切りで傷ついた心を救ったのは、〈半獣〉楽俊(らくしゅん)との出会いだった。陽子が故国へ戻る手掛かりを求めて、雁国(えんこく)の王を訪ねた二人に、過酷な運命を担う真相が明かされる。全ては、途轍(とてつ)もない「決断」への幕開けに過ぎなかった!(下巻)
いよいよ十二国記の本編を読み始めました。先に魔性の子を読んでおくと戴国の話でピンと来るわけなんだね。なるほど。

シリーズ1作目は現代に生きる女子高生の陽子が主人公。一か月近く何者かに追われる夢を見ていた陽子。ある日学校に金髪の青年が現れ、訳も分からないままに異国に一人取り残されてしまう。海客と呼ばれ、陽子は人々に追われるようになってしまう。親切にしてくれた人に裏切られ、妖魔に襲われ、陽子は心身共に追い込まれてしまう。そんな中、楽俊という半獣に助けられた事で陽子の状況も変化していく。

読者にも説明されないままに話が進んでいくので、最初は陽子と同じように何が何だか分からない感じだった。その上、上巻では陽子はひたすら追い込まれるばかりで読んでいて辛かった。色んな人に裏切られるので、お前もか!と思ってしまったり、陽子に救いはあるのかと思ったりもした。
下巻に入ると楽俊が陽子を助け、十二国の世界を説明してくれたり、陽子の支えになっていて本当にほっとした。挿絵もあって楽俊可愛いじゃないかと思ったら、後半で人間の姿にもなったりして、陽子と一緒にこっちまで驚いたり。最後はあっさりとまとまった感じがするけど、陽子の人生としては本当にこれからなんだよなあと思ったので続きが楽しみです。

十二国記はタイトルが漢字ばかりだったり、中華風ファンタジーという前情報から難しそうだなあと思っていたのだけど、全然そういう事はなかった。考えたら元々は少女小説なのだし当たり前だよなあ。
| 2013.07.12 Friday | 作家別・あ行(小野不由美) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「魔性の子」小野不由美
評価:
小野 不由美
新潮社
¥ 704
(2012-06-27)
Amazonランキング: 6306位

どこにも、僕のいる場所はない──教育実習のため母校に戻った広瀬は、高里という生徒が気に掛かる。周囲に馴染まぬ姿が過ぎし日の自分に重なった。彼を虐(いじ)めた者が不慮の事故に遭うため、「高里は祟(たた)る」と恐れられていたが、彼を取り巻く謎は、“神隠し”を体験したことに関わっているのか。広瀬が庇おうとするなか、更なる惨劇が。心に潜む暗部が繙(ひもと)かれる、「十二国記」戦慄の序章。
十二国記をぼちぼち読み始めようと思ってまずは魔性の子から。
母校に教育実習の為にやってきた広瀬は、そこで不思議な空気を持つ高里という生徒と出会う。広瀬は高里に自分と似たもの、上手く世間に馴染めない雰囲気を感じ、気にかけるようになるが、高里にちょっとでも危害を加えた者は事故にあったり酷い場合には死んでしまったりもするという話を聞く。そして実際に高里の周囲で事故が起こるようになり、クラスメイト達の間で高里の存在が更に浮いてしまう。
次第に悲惨になっていく事故の様子や規模は読んでいてやっぱり怖い。高里の立場を考えたら、自分の意志ではないのにどんどん自分の周りで人が不幸になっていくのを見るのは辛いだろうなと。唯一理解者となってくれた広瀬も、全てを思いだしたらそもそも同じ世界の人間ではなかったわけだし。このまま今の世界にいても高里の居場所はないし、記憶が戻って元の世界に帰れて良かったのだろうけど、どことなく切ない余韻を残すラストだったなと思った。
この高里くんは十二国記本編にもがっつり出てくるのか気になったな。その辺も楽しみにしつつこれからシリーズを読んでいこうと思う。
| 2013.06.09 Sunday | 作家別・あ行(小野不由美) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「ゴーストハント 7 扉を開けて」小野不由美
評価:
小野不由美
メディアファクトリー
¥ 1,470
(2011-11-18)
Amazonランキング: 12947位

能登の事件の後、東京への帰路についた一行は、道に迷ってダム湖畔のキャンプ場にたどり着いてしまう。ナルの突然のSPR解散宣言に戸惑う麻衣たちは、急遽、湖畔のバンガローに滞在することに。そこへ舞い込んだ、廃校になった小学校の調査依頼。幽霊が出るという校舎には、恐るべき罠が仕掛けられていた。すべての謎が明らかにされる最終巻。驚愕の真実とは!?
ネタバレありです!

ついにシリーズ完結巻。最後まで面白かったです。今回は1巻からの謎でもあったナルの正体とその目的、麻衣の夢の中のナルといったナル関係のものを解き明かしつつ、いつもの通り事件を解決するという部分もきちんとあって読み応えがあった。
1巻から張られていた伏線の怒涛の回収も、SPRのメンバーが一人また一人と消えてしまうゴーストハント部分も面白くて後半一気に読み進めた。麻衣の夢の中に出てくる優しく笑うナルの正体が分かると、麻衣の恋は切なすぎるよなあと思った。そんな麻衣の切ない思いでもある、恋は一人でも出来るから、っていうラストの一文がとても印象に残って好き。5巻で捕らわれた真砂子の傍にいたり、麻衣を導いたり、ジーンもしっかりSPRのメンバーだったんだよなと思うとしんみりするというか、改めて読み返したら印象が大分変るだろうなあ。
麻衣は夢の中で出会うジーンをナルだと思っていて、実際のナルはあのままの性格で、麻衣の能力を伸ばしたり調査が進むように手助けしていたのは実際にはジーンであったわけですが、こうして考えるとヒーローはナルではなくジーンなんだろうなと思ったりします。2人が双子であるからこそのミスリードですよね。麻衣も読者も夢の中の彼がナルではないと言う事に最終巻で気付くわけだけど、驚きと同時にジーンという、本来なら7巻で初めて存在がはっきり認識されたキャラクターなのに、不思議と愛着を持ってしまうし、麻衣の切ない気持に共感する事が出来る。この辺の作りこみが巧みというか、小野さん上手いなあと思わされます。
今度はどんな伏線が書いてあったのかを確認しつつ1巻から読み返したいなあと思った。

全7冊通して一番好きだったのは5巻の鮮血の迷宮かな。巻を増すごとに怖さが上がっていてどれも面白かったけど、やっぱり一番は5巻です。5巻辺りから一気に話も盛り上がったような感じがする。キャラクターが出そろったからってのもあるかもだけど。
いつか2部やってほしいなー。

そういえば、私が小学生の頃、友人になかよしを借りて読んでいてその時に、ゴーストハントの人形の檻辺りを連載していたのをぼんやり覚えています。当時は絵柄があまり好みじゃないなーって思っていて真剣に読んでいなかったんだけど、今思えば漫画で先に全部読まなくて良かったなと思います。やっぱり元の小説で最初は読んでおきたいなと思ったので。
そして小学生時代は全員お兄さんお姉さんな感じだったのに、今ではナルもジョンも抜いてすっかり綾子、ぼーさんと同世代になっている自分の歳に時の流れを感じました。昔は大人なのに綾子もぼーさんも大人っぽくないとか思っていたのだけど、自分がその年になると、こんなもんだよねって分かりますね。
| 2013.03.24 Sunday | 作家別・あ行(小野不由美) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「ゴーストハント 6 海からくるもの」小野不由美
評価:
小野不由美
メディアファクトリー
¥ 1,470
(2011-09-22)
Amazonランキング: 18155位

日本海を一望する能登半島で料亭を営む吉見家。この家は代替わりのたびに、必ず多くの死人を出すという。依頼者・吉見彰文の祖父が亡くなったとき、幼い姪・葉月の背中に不吉な戒名が浮かび上がった。一族にかけられた呪いの正体を探る中、ナルが何者かに憑依されてしまう。リーダー不在のSPRに最大の危機が迫る。
5巻が西洋ホラーなら6巻は和風ホラーな感じの話。代替わりのたびに多数の死者が出る吉見家。依頼を受けたナルたちは石川県まで調査に向かう。今回はナルが序盤から役に立たない状況になってしまったのもあって他のメンバーがたくさん動いていた。ぼーさんのリーダーシップぶりとか、中でもやっぱり印象深いのは今まで大した活躍の見せ場がなかった綾子の活躍っぷりかなあ。自然の力を借りるって他のメンバーより結構すごい能力なんじゃないかなあと思ったり。自分はあんまり詳しくないけどシャーマンっぽい感じなのかな。
事件としては5巻同様死者も出ているしハードな内容だった。日本の神は祟るってのも言われてみればそうかもな、なんて思えて改めて考えるとちょっと怖い。いよいよ次で最終巻だけど、読むのが楽しみでもあり、もう終わってしまうのかと残念でもある。
| 2013.01.17 Thursday | 作家別・あ行(小野不由美) | comments(0) | trackbacks(0) |
<new | top | old>