Blogpet
 「スコーレNo.4」宮下奈都
評価:
宮下 奈都
光文社
¥ 600
(2009-11-10)
Amazonランキング: 14575位

自由奔放な妹・七葉に比べて自分は平凡だと思っている女の子・津川麻子。そんな彼女も、中学、高校、大学、就職を通して4つのスコーレ(学校)と出会い、少女から女性へと変わっていく。そして、彼女が遅まきながらやっと気づいた自分のいちばん大切なものとは…。ひとりの女性が悩み苦しみながらも成長する姿を淡く切なく美しく描きあげた傑作。
一人の女性が中学生から社会人になっていくまでの成長していく日々を描いた小説。平凡な自分とは違って自由で可愛らしい妹の七葉に対して次第にコンプレックスを抱いていく麻子が仕事や恋愛を通じて自分なりの答えを見つけていく。
スコーレとは学校の事なのだけど、人が何かを学び成長していく場は、高校や大学といった文字通りの学校だけではなく、職場や恋など自分が経験していくことは何だって学びの学校と成りえるのだなあと思った。
私は3章が好きだった。なじめないと思っていた場所で、一足の靴をきっかけにして少しずつ自分の気持ちに変化が起こるという内容。
でも、自分がこの小説の良さが分かるのはもうちょっと先かなあとも思う。色んな経験をしていけばしていくほど、更にぐっと入り込める話になるんだろうなあと感じたので。
| 2011.12.09 Friday | 作家別・ま行(宮下奈都) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「田舎の紳士服店のモデルの妻」宮下奈都
評価:
宮下 奈都
文藝春秋
¥ 1,400
(2010-11)
Amazonランキング: 219622位

田舎行きに戸惑い、夫とすれ違い、子育てに迷い、恋に胸騒がせる。じんわりと胸にしみてゆく、愛おしい「普通の私」の物語。
夫の鬱病によって、東京から夫の田舎へと引っ越した梨々子の日々を2年おきに10年間追っている。鬱病と、時の流れによって張り合いの無くなった夫や、無口で周りに上手くなじめていないのではないかと思ってしまう2人の息子など、少しずつ鬱憤がたまるような日常の中で、人はひとりなんだと理解する瞬間は何だか悲しい。でもそれが真実でもあるんだよなあ。それでも変わらない日常の中で差し込むちょっとした光というか、希望みたいなのが見えるのは良かった。
| 2011.09.11 Sunday | 作家別・ま行(宮下奈都) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「よろこびの歌」宮下奈都
評価:
宮下 奈都
実業之日本社
¥ 1,365
(2009-10-17)
Amazonランキング: 119544位

御木元玲は著名なヴァイオリニストを母に持ち、声楽を志していたが、受かると思い込んでいた音大附属高校の受験に失敗、新設女子校の普通科に進む。挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。しかし、校内合唱コンクールを機に、頑なだった玲の心に変化が生まれる――。あきらめ、孤独、嫉妬……見えない未来に惑う少女たちの願いが重なりあったときにあふれ出す希望の調べ。いま最も注目すべき作家が鮮烈に描く、青春小説の記念碑!
「よろこびの歌」「カレーうどん」「NO.1」「サンダーロード」「バームクーヘン」「夏なんだな」「千年メダル」

女子高を舞台にした連作短編集。合唱コンクールで歌を歌った事をきっかけにして、各登場人物たちの葛藤や成長が描写されている。彼女たちの世界はまだまだ色んな方向にあるはずなのに、自分から狭めて閉じてしまっているような人物が多くてもったいないなあと思っていたので、作中でそれが変わっていくのが良かった。
「サンダーロード」の聞き間違いの話とか、可愛らしいエピソードもあって微笑ましいなあと思ったり。これくらい青春した高校生活送りたかったなあ。
| 2011.01.06 Thursday | 作家別・ま行(宮下奈都) | comments(0) | trackbacks(0) |