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 「エディプスの恋人」筒井康隆
評価:
筒井 康隆
新潮社
¥ 460
(1981-09)
Amazonランキング: 85349位

ある日、少年の頭上でボールが割れた。音もなく、粉ごなになって――それが異常のはじまりだった。強い牋媚岫瓩領呂房蕕蕕譴疹年の周囲に次つぎと不思議が起る。その謎を解明しようとした美しきテレパス七瀬は、いつしか少年と愛しあっていた。初めての恋に我を忘れた七瀬は、やがて自分も、あの牋媚岫瓩領呂貌海れていることに気づく。全宇宙を支配する母なる牋媚岫瓩箸浪燭?
七瀬3部作の3作目。高校の事務職員となった七瀬は、ある時一人の学生が不思議な意志の力に守られているのを知る。七瀬は少年の謎をつきとめようとするが、いつしか自分も意志の力によって動かされている事に気付く。
七瀬ふたたびでは、すごく緊迫した所で終わったはずなのに、冒頭でいきなり七瀬は高校で働いていて、えっ、あのあとどうなったの?と最初戸惑った。今回はかなり哲学的な話で、七瀬が終盤で自分の存在理由を悟ってしまうシーンは普通に怖いなあと感じた。あと、この本の中ではテレパス七瀬が感じる人の心の中が視覚的にも分かるように工夫がこらしてあって面白かった。七瀬が感じる恐怖の感情とか読んでてゾっとしたわ。
| 2011.02.27 Sunday | 作家別・た行(筒井康隆) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「七瀬ふたたび」筒井康隆
評価:
筒井 康隆
新潮社
¥ 540
(1978-12)
Amazonランキング: 56966位

生れながらに人の心を読むことができる超能力者、美しきテレパス火田七瀬は、人に超能力者だと悟られるのを恐れて、お手伝いの仕事をやめ、旅に出る。その夜汽車の中で、生れてはじめて、同じテレパシーの能力を持った子供ノリオと出会う。その後、次々と異なる超能力の持主とめぐり会った七瀬は、彼らと共に、超能力者を抹殺しようとたくらむ暗黒組織と、血みどろの死闘を展開する。
「邂逅」「邪悪の視線」「七瀬時をのぼる」「へニーデ姫」「七瀬森を走る」

七瀬3部作の2作目。前作では家政婦をしていた七瀬ですが、仕事を辞めて旅に出ます。そこで自分と同じような様々な能力を持つ人たちと出会っていく。
前半は七瀬以外の仲間たちの助けによって危機を乗り越える話で、後半から謎の組織との戦いになっていきます。七瀬以外にも能力者が現れる事で一気にSFっぽい話になっていた。七瀬と同世代、かつ同じ能力者の青年・恒夫が登場する事により、七瀬との恋愛関係も気になる所。

最後の方になると怒涛の展開で、一気に読めてしまった。小説の終わりもえーっここで終わりってところで終わってて結構もやもやした。自身の能力について葛藤する藤子と、恒夫の思いにはかなりグッときた。恒夫かなり好きでしたよ。ノリオも可愛くて好きだ。
| 2011.02.22 Tuesday | 作家別・た行(筒井康隆) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「家族八景」筒井康隆
評価:
筒井 康隆
新潮社
¥ 460
(1975-02)
Amazonランキング: 3917位

幸か不幸か生れながらのテレパシーをもって、目の前の人の心をすべて読みとってしまう可愛いお手伝いさんの七瀬――彼女は転々として移り住む八軒の住人の心にふと忍び寄ってマイホームの虚偽を抉り出す。人間心理の深層に容赦なく光を当て、平凡な日常生活を営む小市民の猥雑な心の裏面を、コミカルな筆致で、ペーソスにまで昇華させた、恐ろしくも哀しい本である。
「無風地帯」「澱の呪縛」「青春讃歌」「水蜜桃」「紅蓮菩薩」「芝生は緑」「日曜画家」「亡母渇仰」

七瀬三部作の第1作目。他人の心を読み取る能力を持っているテレパスの七瀬は、自分の能力が人にばれないようにするために、家政婦の仕事をしながら生計を立てている。七瀬が転々と移り住んだ8軒の家の物語。

上手くいっているような家庭でも、住人の心を見ればドロドロに歪んでいる。家族の暗い部分をこれでもかと描いている。全部の話がドロドロしていたので、1つくらい爽やかな話があればいいのになあとも思った。うーん、でもどれも面白かったんだけどね。
1970年代の作品なんだけど、今読んでも違和感がほとんどなくて、びっくりした。人の心はいつになってもどこか澱んでいるのかなあと思ったりね。
あと、七瀬は毎回のように男に性的な目で見られているけれど。男性って美人を見るとこうなのか…?とちょっと疑問に。作者は筒井さんで男性だしやっぱりそうなのか…?この辺は女の私には分からない心理でした。

最後の亡母渇仰って話が一番怖かったなあ。テレパスだからこそ分かってしまうこの状況。これは怖すぎるだろ。
| 2011.02.15 Tuesday | 作家別・た行(筒井康隆) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「日本以外全部沈没―パニック短篇集」筒井康隆
地球規模の地殻変動で、日本を除くほとんどの陸地が海没してしまった。各国の大物政治家はあの手この手で領土をねだり、邦画出演を狙うハリウッドスターは必死で日本語を学ぶ。生き残りをかけた世界のセレブに媚びを売られ、すっかり舞い上がってしまった日本と日本人だが…。痛烈なアイロニーが我々の国家観を吹き飛ばす笑撃の表題作(登場人物解説付)ほか、新発掘短篇「黄金の家」も収録。
「日本以外全部沈没」「あるいは酒でいっぱいの海」「ヒノマル酒場」「パチンコ必勝原理」「日本列島七曲り」「新宿祭」「農協月へ行く」「人類の大不調和」「アフリカの爆弾」「黄金の家」「ワイド仇討」

筒井康隆初挑戦です。日本以外全部沈没を使ってレポート書こうとしたのがきっかけです。これはタイトルの通り、日本以外の国が海中に沈没してしまい、各国の有名人が日本のとあるバーに集まってわいわい酒を飲んでいる、という話。毛沢東やらニクソンやらビートルズやら、誰もが知っている有名人が出てきて、「日本のあそこをくれ」だとか言っていて面白かった。
「日本沈没」の田所博士も出てきていて、しかも人物紹介にまで紹介されていました。その解説もまた面白かった!

基本的にはブラックユーモアな話ばかりだった。どっきりばかりやっているテレビを信用していなくて、本当に宇宙人が来たのに、これはどっきりだ!と思ってマスコミを全く信用しない人たちが出てきたりと、色んな物を皮肉った目線で見ている作品かなあと思う。これが書かれた当時は農協旅行というのがはやっていたようですが、これの詳細がどんなものなのか気になりました。
| 2010.01.20 Wednesday | 作家別・た行(筒井康隆) | comments(0) | trackbacks(0) |