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 「お別れの音」青山七恵
評価:
青山 七恵
文藝春秋
¥ 1,300
(2010-09)
Amazonランキング: 60505位

すぐ隣で、ずっと遠くで、耳をすませばきっと聞こえる。芥川賞作家にして史上最年少の川端賞作家がすくいあげる6つの小さな奇跡。
「新しいビルディング」「お上手」「うちの娘」「ニカウさんの近況」「役立たず」「ファビアン家の思い出」

誰かとのちょっとした出会いと別れの物語。その話の中には善意も悪意もありって感じ。私はちょっとダークな雰囲気がする「役立たず」という話が印象に残った。
| 2011.04.13 Wednesday | 作家別・あ行(青山七恵) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「かけら」青山七恵
評価:
青山 七恵
新潮社
¥ 1,260
(2009-10-01)
Amazonランキング: 198278位

父は、昔からちゃんと知っていたようにも、まったくの見知らぬ人であるようにも感じられた―第35回川端康成文学賞受賞。最年少で受賞した表題作を含む珠玉の短篇集。
「かけら」「欅の部屋」「山猫」の3編。

家族5人でバス旅行に行くはずが、父親と2人で行く事になってしまった桐子と父親の小旅行の話。「かけら」
もうすぐ結婚をする事になり、引っ越す事になったのだが、今まで思い出す事もほとんどなかった同じマンションの違う階に住んでいる元彼女の事を思い出してしまう男の話。「欅の部屋」
西表島に住んでいるいとこが大学見学のために新婚夫婦の家に数日間居候する話。「山猫」

どれも日常を描いた話しであるのだけど、その中で考えた些細な事でも不思議と飽きずに読む事が出来た。前作の「やさしいため息」は、あまり好きではなかったのだけど、この本は好きでした。特に3作目の「山猫」は、よく分からない性格をしているいとこに対してイラっとする時もあるのだけれど、結局はそんなに簡単には嫌いになれないという感情がリアルに感じたので結構好きな話です。
| 2010.02.28 Sunday | 作家別・あ行(青山七恵) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「やさしいため息」青山七恵
やさしいため息
やさしいため息
青山七恵

今日はどんな一日だった? 4年ぶりに再会した弟が綴るのは、嘘と事実が入り交じった私の観察日記。立ちこめる湯気の中、私は冷たい肌が温まっていくのを感じている……。『ひとり日和』で芥川賞を受賞した著者が描く、OLのやさしい孤独。
★★★
「やさしいため息」「松かさ拾い」

「やさしいため息」は、家出癖のある弟が久しぶりに戻ってきて、姉であるまどかの家に居候する。
そして彼女から毎日の出来事を聞いて、日記のようなものを書き始める。

他人に自分の日記を書かれることで、何の変わり映えもない自分の日常が浮かび上がってくるのが、リアルな気がした。
主人公、まどかが何か不思議な奴だなあと思った。青山さんの小説の主人公ってみんなこんなようなイメージがあります。
| 2008.11.09 Sunday | 作家別・あ行(青山七恵) | comments(0) | trackbacks(1) |
 「ひとり日和」青山七恵
ひとり日和
ひとり日和
青山 七恵

人っていやね......人は去っていくからね。
20歳の知寿が居候することになったのは、 母の知り合いである71歳・吟子さん
の家。
駅のホームが見える小さな平屋で暮らし始めた私は、キオスクで働き、
恋をし、吟子さんとホースケさんの恋にあてられ、少しずつ成長していく。
選考委員が絶賛した第136回芥川賞受賞作。
★★★

知寿と吟子さんの1年間の暮らしを緩く描いた物語。
20歳の知寿は、母親が中国に行くことになってしまったので、ひとり日本に残ることになるが、新しく母親の知り合いである吟子さんというおばあさんと生活することになる。
その二人の生活が本当にゆるーく描かれています。
知寿は手癖が悪くて、人のものを勝手に取る癖があるし、吟子さんは吟子さんでホースケさんというボーイフレンド?が出来る。
二人とも自分の生活を楽しみつつもお互いの恋人や友人とも関わりあっていて、しかもそれが何だか自然で見ていて和みましたね。

私にはもう祖父母はいませんけど、バイト先には70歳とか60代後半の方とか普通に働いているので、結構今は高齢者でも元気なんだなーってのが分かります。だからこの吟子さんの様子がよくイメージできて面白かったです。
| 2008.06.03 Tuesday | 作家別・あ行(青山七恵) | comments(0) | trackbacks(1) |
 「窓の灯」青山七恵
窓の灯
窓の灯
青山 七恵

第42回文藝賞受賞作。もう一人の受賞者三並夏の作品のほうが知られていそうだけど(本屋での扱いもそっちのほうが大きいし)私はこっちの作品のほうがいいなあと思った。一気に読めてしまうので、何だか読後多少の物足りなさも感じるんだけど、そこは1000円の本なので仕方ないだろうなあ。
大学を止めて特にやりたいこともない主人公のまりもはミカド姉さんに拾われて喫茶店で住み込みで働いている。喫茶店で働きながら向かいに越してきた男の人の部屋を覗き見するようになる。

実は誰にでも多少は他人の生活を知りたいと思う感情があるんじゃないかと思う。そしてこの主人公は夜の街に出て他人の生活を覗き見たり、時には向かいの人の部屋のドアのところにまで行って生活を見ようとしたり大胆な行動に出ていたりする。そして更に隣に住むミカド姉さんの生活も見ている。その中にミカド姉さんに対する特別な感情も感じられた。

最後の最後にある自分が見ていた人がまた誰かを見ている、見るから見られる、自分も誰かに見られているかもしれないの発想がすごいと思った。ちょっと見方を変えるだけでまったく立場は逆転してしまうものなんだなあと思った。当たり前のことなんですが・・・。
| 2006.01.07 Saturday | 作家別・あ行(青山七恵) | comments(0) | trackbacks(0) |