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 「ともしびマーケット」朝倉かすみ
評価:
朝倉 かすみ
講談社
¥ 1,470
(2009-07-22)
Amazonランキング: 769536位

誰かの「いい日」に、ともしびを。たくさんの買い物客がうごめいています。みんなあんなに生きている。スーパーマーケットの白くあかるい照明にひとしく照らされている。たくさんの人生の「一日」を、著者ならではの語り口で描く、吉川英治文学新人賞受賞後、初の書き下ろし小説。
「いい日」「冬至」「平河」「ピッタ・パット」「232号線」「流星」「私」「その夜がきて」「土下座」
スーパーのともしびマーケットを軸にした連作短編集。スーパーが軸と言っても仕事小説とかではなく、各話にともしびマーケットが出てくるだけなので、あまり縛りはない感じ。
同じ地域に住む様々な人々の生活の描写なので劇的な事がみんなに起るわけでもなく、文章の淡々とした感じといい、絶妙の距離感で読めるような気分だった。「私」という話が個人的には自分の心境と通じるものがあったりして好きだった。自分は自分なのに、他人にはどうしてそれを証明するものを見せなければならないのか、みたいな描写が印象に残った。ラストは今までの登場人物が出てきた上でほのかに良い方向に向かいそうな最後だったのも良かった。
| 2014.04.05 Saturday | 作家別・あ行(朝倉かすみ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「少しだけ、おともだち」朝倉かすみ
評価:
朝倉 かすみ
筑摩書房
¥ 1,575
(2012-10-25)
Amazonランキング: 80444位

ほんとうに仲よし?ご近所さん、同級生、同僚―。物心ついたころから、「おともだち」はむずかしい。微妙な距離感を描いた8つの物語。
「たからばこ」「グリーティングカード」「生方家の奥さん」「チェーンウォレット」「ほうぼう」「仔猫の目」「C女魂」「今度、ゆっくり」

朝倉さんのちょっと嫌な目線が輝いている作品だなあと思う。タイトルの通り、決して仲が良いわけではなくて、顔見知りレベルに近い登場人物たちの腹の探り合いとか、見栄をはってしまう辺りが絶妙なリアリティーを感じたりして、読んでいてちょっとへこんだ。最初の「たからばこ」が内容的にきつくてずっとこんな話だったらどうしようかと思った。何故これを最初にもってきたんだろうか。やっぱりすっきり終わる話の方が好きなので、「C女魂」とか「今度、ゆっくり」辺りが好きだった。後味悪い系では「生方家の奥さん」が印象に残ったかな。主人公もやった事はあれだけど、社長の男も酷いと思った。

| 2013.02.27 Wednesday | 作家別・あ行(朝倉かすみ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「玩具の言い分」朝倉かすみ
評価:
朝倉 かすみ
祥伝社
¥ 1,500
(2009-05-14)
Amazonランキング: 590490位

「わたし」を脱いで裸になりたい。シャレにならない大人の事情―朝倉かすみが贈る、ほろ苦くもエロティックな恋愛短編集。
「グラン・トゥーリズモ」「誦文日和」「寄り目インコズ」「子包みどろぼう」「孑踊」「努力型サロン」

朝倉さんは30過ぎて未だ独身の女性の心理描写が凄まじいなと読むたびに思う。この本も大体そんな感じの話だった。痛さと毒がちりばめられている感じ。「孑踊」の状況が一番きついなあと思った。
| 2011.10.16 Sunday | 作家別・あ行(朝倉かすみ) | comments(0) | trackbacks(1) |
 「静かにしなさい、でないと」朝倉かすみ
評価:
朝倉 かすみ
集英社
¥ 1,470
(2009-09-25)
Amazonランキング: 157492位

「わたし」が「わたし」の邪魔をする――
子犬救出劇を自作自演する美しい少女、カード破産してもロハス生活を続けるカップル、ダニと鼠のいる部屋に住み深夜のコインランドリーに現れる女など、身の丈に翻弄される人々を描いた短編集。
 「内海さんの経験」「どう考えても火夫」「静かにしなさい」「いつぞや、中華飯店で」「素晴らしいわたしたち」「やっこさんがいっぱい」「ちがいますか」

自意識過剰な人たちが主人公の短編集。イタい人たちをあっさりとした語り口で描写されていて、読んでいてあんまり楽しい話じゃないのにどんどん読めてしまう。
個人的には「どう考えても火夫」が好きだった。ものすごい長い期間でのイタい勘違いの話だなあと思い、ちょっと不気味でもあり滑稽でもありって感じだった。
しかし、読んでいくとこの自意識過剰の激しい人たちも、人間くさくて妙な親近感がわいてくるから不思議。
| 2010.12.30 Thursday | 作家別・あ行(朝倉かすみ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「エンジョイしなけりゃ意味ないね」朝倉かすみ
評価:
朝倉 かすみ
幻冬舎
¥ 1,470
(2008-11)
Amazonランキング: 299415位

“このままでいいのかな…”って思わない日はない。「ねえ、わたしたちって、いま、なんか、すごくOLっぽくない?」ふかくうなずき、おどろき、わらい、ほろっとなける―ザッツ・オーエル・エンターテイメント。
「直立チューリップ」「千鶴餅」「ひきしまった、わたしのからだ」「まだ好きじゃない」「絶対、無理」「おしゃべり仮面」「エンジョイしなけりゃ意味ないね」「今年こそ」「久保田さん失踪事件」「うちの天下り」「あともう少し」「六年後、またはYeah!」

OLが主人公の小説集。女性としても生き生きとしていこうとしている40代近い女性に対して、20代の女性が表面的には仲良くしているのに、内面では冷めた感じで見ているのがちょっと人の嫌な所を見ている感じ。
最初はただの短編集かと思っていたけど、終盤になるにつれて、連作だという事が分かります。最後の話のアッコさんはちょっと恰好よかったと思う。たくましい!
| 2010.08.07 Saturday | 作家別・あ行(朝倉かすみ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「ロコモーション」朝倉かすみ
評価:
朝倉 かすみ
光文社
¥ 1,575
(2009-01-21)
Amazonランキング: 396159位

小さなまちで、男の目を引く「いいからだ」を持て余しつつ大人になった地味な性格のアカリ。色目を使われたり「むんむんちゃん」などのあだ名をつけられたりしない静かな生活を送りたくて、大きなまちに引っ越し、美容関係の仕事を見つけた。しかし、新しくできた屈託のない親友、奇妙な客、奇妙な彼氏との交流が、アカリの心の殻を壊していく―。読む者の心をからめ取る、あやうくて繊細でどこか気になる女のひとの物語。
淡々とした文章で書かれているけれど、内容は暗め。「ほかに誰がいる」みたいな暗さかな…。
"いいからだつき"をしているアカリは、目立たぬように生活しつつも、いつかは南の島へ行くのを目標に日々を生きてきた。それがある日、飛沢という男性と出会う事で生活が変わっていく。
働いていたヘアサロンで友達だったさくらちゃんとは仲違いし、あらぬ噂を立てられ、仕事を辞める事に。飛沢はアカリのひもとなり、自分が成功したらアカリを捨ててしまう。アカリがヘアサロンを辞めてからの転落ぶりはひどいものです。
後半彼女がとった行動にも思わず納得がいってしまう。アカリは家族との仲がそこまで悪いものではないのに、お互いに上手く寄りあえなかったからこそ、こうなってしまったのかなあとも思った。
最後には色んな可能性を秘めた選択を選べても、選んだ選択がまた上手くいかなそうな感じもして、本人が良いならそれでもいいのかなあと思ったりもするけど、先を考えると明るい予感がしない結末だった。
| 2010.07.01 Thursday | 作家別・あ行(朝倉かすみ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「田村はまだか」朝倉かすみ
評価:
朝倉 かすみ
光文社
¥ 1,575
(2008-02-21)

深夜のバー。小学校クラス会の三次会。四十歳になる男女五人が友を待つ。大雪で列車が遅れ、クラス会に間に合わなかった「田村」を待つ。待ちながら各人の脳裏に浮かぶのは、過去に触れ合った印象深き人物たち。今の自分がこうなったのは、誰の影響なのだろう―。それにつけても田村はまだか?来いよ、田村。人生にあきらめを覚え始めた世代のある一夜を、軽快な文体で描きながらも、ラストには怒涛の感動が待ち受ける傑作。
「田村はまだか」「パンダ全速力」「グッナイ・ベイビー」「きみとぼくとかれの」「ミドリ同盟」「話は明日にしてくれないか」の6編。連作集です。

「田村はまだか」というタイトル通り、小学校のクラス会の三次会で、男3人、女2人の5人が遅れてやってくる田村をスナック「チャオ!」で待っているという内容。
このスナック「チャオ!」の店主は閉店後に客の話した言葉を書きとめていたりする。田村を待ちながら、待っている5人と「チャオ!」の店主花輪春彦はそれぞれに自分のこれまでの事を思い出している。田村という、共通の友人の思い出話をする第1話とはかわり、2話以降はそれぞれの人物の話に移る。小学校の友人といっても、大人になり社会人になれば、友人の知らない自分の姿、というものも出来てくる。付き合う年月が長くても、それぞれに違う方向を向き、自分の人生を歩んでいるのだなあと読みながら思った。
保健室の先生と20歳年下の高校生との話を描いた「グッナイ・ベイビー」が一番印象に残った。あと、次の隣に住む20歳年下の女の子が気になるようになってしまった保険会社で働く男の話である「きみとぼくとかれの」もわりと好きだった。前の話とちょっと関係あるところもあって面白かった。
| 2009.11.17 Tuesday | 作家別・あ行(朝倉かすみ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「タイム屋文庫」朝倉かすみ
評価:
朝倉 かすみ
マガジンハウス
¥ 1,575
(2008-05-22)

たったひとりの客を待つ店。それが「タイム屋文庫」…考えなしで抜け作の三十女・柊子が時をまたいで仕掛けた、あの、恋のつづき。注目の著者の最新刊は、ロマンチックが全開。
「1 黒猫のひとまたぎ」「2 龍の舌の先には」「3 ツボミと柊子」「4 プラスマイナス・ゼロ」「5 時間旅行の本、貸します」「6 ふりだしに戻る」「7 いつかどこかで」「8 夢のつづき」「9 スイッチオン」「10 たんぽぽ娘の末裔」「11 永遠への扉」「12 ラ・ヴィ・アン・ローズ」

亡くなった祖母の住んでいた家に一人暮らしをするために引っ越してきた柊子は、時間旅行の本だけを扱う貸本屋を始めることにする。その目的は、高校生の時に好きだった男子と会うためだったのだけど、お店を開いてから、様々な人と出会い、生活が変わっていく。

貸本屋「タイム屋文庫」に思わず行きたくなってしまう、そんな感じの物語でした。台所を取り付けたおじいさん集団もかわいくてなごんだ。色んな人との出会いや別れが、くすっと笑えるような描写で描かれていてよかった。 
| 2009.07.27 Monday | 作家別・あ行(朝倉かすみ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「夫婦一年生」朝倉かすみ
夫婦一年生 (shogakukan paperbacks)
夫婦一年生 (shogakukan paperbacks)
朝倉 かすみ

心がほっこり温まる愛にあふれた新婚小説!
結婚したばかりの青葉と朔郎、「夫婦一年生」カップルの日常を描いた連作長編。
出会い編、料理修行編、ご近所付き合い編、3億円宝くじ妄想編、
初めての来客編、ダンナの看病編、心がほっこり温まる愛に溢れた6編。
★★★
「つきたてのお餅」「さっくり混ぜる」「トン・スー・トン」「一粒万倍」「カモンナ・マイ・ハウス」「目には青葉」

実はこの本で、生まれて初めてサイン本を手に入れました!
偶然、渋谷の本屋に行ったら売っていたんですね。こんなこと初めてだったからびっくりしちゃいました。

内容は、新婚ホヤホヤの青葉と朔郎の結婚生活の話。
結婚と同時に東京を離れて、北海道へやってきて、料理もまともにしたことが無いながらも専業主婦生活をはじめる。

結婚している人が読むと、新婚時代が懐かしくなったりしそうです。そんなわけで残念ながら私には少しピンと来ませんでした。

でも、本当に何気ない生活が描かれていて、その生活を一緒にすごしていくっていう事が、夫婦であり、家族って事なんだろうなあと少し羨ましくもなりましたね。
「申し訳ないが、仕合わせである。」ってフレーズが好きだった。

表紙とか、中の四コマもかわいくてよかった。Suicaのペンギンのイラストを描いている人らしいです。すごく和んだ。
| 2008.11.19 Wednesday | 作家別・あ行(朝倉かすみ) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「好かれようとしない」朝倉かすみ
好かれようとしない
好かれようとしない
朝倉 かすみ

★★★★
久しぶりに読んだ朝倉かすみ。エジプト旅行から帰って来たときに、スーツケースが開かなくなってしまい、その際に呼んだ鍵屋に恋をしてしまった吹雪。
鍵屋に会いたい一心で、わざと鍵をなくした事にして呼び出したり、すぐに赤くなる顔を治すために、自分がもっとも恥ずかしいと思っているベリーダンスをあえて習い始めたりと、いろいろと行動をする。

ベリーダンス教室を開いているヒロエ.Oや、大家さん、山本ふみえ、家庭教師先の美丘などなど、いろんな世代の人たちの恋愛の様子を見たり、聞いたりして吹雪も自分なりに奮闘するわけですが、そこがまたちょっとずれている感じなのが面白かった。
一生懸命に突っ走って、その挙句に変なものを見ちゃう辺りはあらら〜って感じでした。

あと、にこっと笑って「たのむよ」とぽんと肩をたたくから「にこぽん」っていうにこぽんが何だか好きでした。ニックネームの響きに和んじゃったよ。
| 2008.07.13 Sunday | 作家別・あ行(朝倉かすみ) | comments(0) | trackbacks(0) |
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