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 「後宮の烏 2」白川紺子
評価:
白川 紺子
集英社
¥ 670
(2018-12-18)
Amazonランキング: 19186位

後宮で生きながら帝のお渡りがなく、また、けして帝にひざまずくことのない特別な妃・烏妃。当代の烏妃として生きる寿雪は、先代の言いつけに背き、侍女を傍に置いたことに深く戸惑っていた。ある夜、後宮で起きた凄惨な事件は、寿雪が知る由もなかった驚愕の真実をもたらす、が―。烏妃をしばる烏漣娘娘とは何か?烏漣娘娘がおそれる「梟」とは一体誰なのか?

シリーズ2作目。烏妃として人を周りに置くなと言われていたのに段々と人と関わるようになってきた寿雪。今回は敵っぽい人物も出てきたり寿雪ですら知らない烏妃の真実が明かされたりと話が広がってきて面白かった。寿雪と高峻の関係性も少しずつ変わっていくのかなと思える終わり方で不穏な感じもしつつ今後が楽しみになった。ラスト、高峻を思って行動する寿雪が良かったな。

| 2019.05.27 Monday | 作家別・さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「後宮の烏」白川紺子
評価:
白川 紺子
集英社
¥ 648
(2018-04-20)
Amazonランキング: 11708位

後宮の奥深く、妃でありながら夜伽をすることのない、「烏妃」と呼ばれる特別な妃が住んでいる。その姿を見た者は、老婆であると言う者もいれば、少女だったと言う者もいた。彼女は不思議な術を使い、呪殺から失せ物さがしまで、何でも引き受けてくれるという―。時の皇帝・高峻は、ある依頼のため烏妃の許を訪れる。この巡り合わせが、歴史を覆す禁忌になると知らずに。

中華ファンタジー。後宮にいながら皇帝の夜伽をする事のない烏妃。彼女は不思議な力があるとされ、ある日皇帝である高峻が頼み事をしにやってくる。烏妃と高峻が出会う事で烏妃の周りが賑やかになっていくのが良かったなと思える話だった。何故夜伽をしなくてもいいのかという謎も最後まで読めば分かるし高峻とのやりとりも好きだし面白かった。

| 2019.02.28 Thursday | 作家別・さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「ほかほか蕗ご飯 居酒屋ぜんや」坂井希久子

家禄を継げない武家の次男坊・林只次郎は、鶯が美声を放つよう飼育するのが得意で、それを生業とし家計を大きく支えている。ある日、上客の鶯がいなくなり途方に暮れていたときに暖簾をくぐった居酒屋で、美人女将・お妙の笑顔と素朴な絶品料理に一目惚れ。青菜のおひたし、里芋の煮ころばし、鯖の一夜干し……只次郎はお妙と料理に癒されながらも、一方で鶯を失くした罪責の念に悶々とするばかり。もはや、明日をも知れぬ身と嘆く只次郎が瀕した大厄災の意外な真相とは。美味しい料理と癒しに満ちた連作時代小説、新シリーズ開幕。

時代物はあまり読まないし苦手意識があるけどこれは読みやすかった。当時の時代の人たちの普通の日常がベースだからかな。鶯の飼育を生業とするってのが面白くて興味深かった。最初の話が只次郎の姪っ子が可愛いのもあって好きだった。

| 2018.02.26 Monday | 作家別・さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「雪には雪のなりたい白さがある」瀬那和章
評価:
瀬那 和章
東京創元社
¥ 1,404
(2014-09-28)
Amazonランキング: 538160位

港の見える丘公園、あけぼの子どもの森公園、石神井公園、航空記念公園。性別も世代も超えて、公園でしか出会えない人、公園でしか起きない奇跡を描く、あたたかで切ない、4つの物語。

実際にある公園を舞台にした短編集。基本的には切ない系の話ばかりだったかな。でも暗すぎるわけではなく新しい一歩を踏み出すまでの話という感じでどれも良かったなと思えた。最後の話は無事に再会してハッピーエンドになるのかなと思ったら最後まで現実的な話だったな。

| 2018.02.19 Monday | 作家別・さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「少年H」妹尾河童
評価:
妹尾 河童
講談社
¥ 730
(1999-06-09)
Amazonランキング: 47550位

胸に「H.SENO」の文字を編み込んだセーター。外国人の多い神戸の街でも、昭和十二年頃にそんなセーターを着ている人はいなかった…。洋服屋の父親とクリスチャンの母親に育てられた、好奇心と正義感が人一倍旺盛な「少年H」こと妹尾肇が巻き起こす、愛と笑いと勇気の物語。毎日出版文化賞特別賞受賞作。

戦時中を小中学生として過ごした作者の自伝的小説。当時の普通の人の生活が描写されていて興味深かった。Hの両親はキリスト教の信者で家は洋裁をしているという環境がHを当時の人とはまた違った考え方を持つ子供にしているのかなと思えた。読んでいて親の性格とかもあったのかもしれないけどキリスト教だからといって村八分とか迫害されていたわけではなかったんだなというのが知らなかったので印象的だった。Hの机に落書きとかされていたけど激しい方向にはいかなかったみたいだし。Hがキリスト教と距離を置くきっかけのエピソードとか違和感を覚えるのも分かるなあと思った。原爆についての当時の新聞記事も本当にこんな風に書いていたのかとびっくりした。テレビも無ければ新聞の情報信じるしかないからみんなこれを普通に信じていたりしたのかな。

基本的に戦争の話なのでどんどん生活環境が辛くなっていくのだけど終わり方はこれからに向けての希望がある感じで終わっていたので読後感は良かった。

| 2017.11.28 Tuesday | 作家別・さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「君の膵臓をたべたい」住野よる
評価:
住野 よる
双葉社
¥ 1,512
(2015-06-17)
Amazonランキング: 1079位

偶然、僕が拾った1冊の文庫本。それはクラスメイトである山内桜良が綴った、秘密の日記帳だった―圧倒的デビュー作!

タイトルのインパクトが凄いけど内容は病気で死期が近いヒロインと家族以外で唯一その事を知ってしまった主人公の交流の話。文体は軽い感じで読みやすかった。題材的にもひと昔前に流行った病気ものっぽくてまたブームが一周したのかなと思いつつ読んだ。

| 2017.08.31 Thursday | 作家別・さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「五十坂家の百年」斉木香津
評価:
斉木 香津
中央公論新社
¥ 1,728
(2015-04-24)
Amazonランキング: 496308位

その朝、双子の老姉妹が手に手をとり崖から飛んだ。葬儀のため集まった家族は、武家屋敷の床下から四体の遺骨とある秘密を掘り起こす…怒涛のカタルシスを呼ぶ、淫靡で切ない長篇ミステリー。

五十坂家という一族の四世代に渡る話。双子の老姉妹が自殺をした事から五十坂家の過去を追及していくのだけど、事件が起こってしまう過去編のおどろおどろしさというか窮屈感とかがよく出ていて面白かった。現代の人たちは過去の人と同じ事を繰り返そうとしているのではと思う部分があると少しゾっとした。4人目の殺人はとって付けたというか無くてもいいのではと思ってしまったかな。ラストの二葉の語りも意味ありげで二葉が何かしたのかと気になった。

| 2017.04.22 Saturday | 作家別・さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「魔女の死んだ家」篠田真由美
評価:
篠田 真由美
講談社
¥ 2,052
(2003-10-26)
Amazonランキング: 630232位

昔、あたしは高い石の塀で囲まれた大きなおうちに、おかあさまとばあやとねえやと四人で暮らしていた。うちにはお客さまのない日の方がめずらしいくらい。お客さまたちのことを、おかあさまの「すうはい者」と呼ぶのだとばあやは教えてくれた。ある春のこと、おかあさまはピストルで殺された。その日のことをあたしはよく夢に見る。「魔女だからね。魔女は昔から火炙りに決まっているからね。」という男の人の声が聞こえる。すると急にあたしは自分の手の中に硬い冷たいピストルの感触を覚えるのだった……。充実の一途を辿る著者がくりひろげる耽美の世界、もつれた謎が鮮やかに解き明かされるエンディングをご堪能ください。

初めて読む篠田さん。色んな人の視点から話が進むから後半入るまで誰目線で読んだらいいのか分からなかった。叙述トリックでもあった。でも都夜子の真意とかは結局推測になってしまうからちょっと物足りなかったかな。

| 2016.07.29 Friday | 作家別・さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「フルーツパーラーにはない果物」瀬那和章
評価:
瀬那 和章
文藝春秋
¥ 788
(2016-05-10)
Amazonランキング: 261301位

かわいい形をしていて誰にでも好かれるけれど、すぐに飽きられるイチゴのような女の子。でも、こんな自分になりたかったわけじゃないのに―。今の自分がどこか好きになれない。メーカー勤務の四人の女性たち。二十代後半の彼女たちが出会った、人生を変えるかもしれない恋愛と友情を描く連作短篇集。

何となく買ってみた小説だったけど結構面白かった。同じ会社に勤める同期の女性4人がそれぞれメインになる連作短編。仲が良くても相手の嫌な部分も良い部分も認め合えているような関係性の友情も好きだった。それぞれの話では森口さんの話が一番辛いよなあと思った。前向きになっているしこれから幸せになって欲しいなと思う登場人物だった。

| 2016.07.10 Sunday | 作家別・さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「約束の森」沢木冬吾
評価:
沢木 冬吾
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 2,052
(2012-03-01)
Amazonランキング: 286174位

警視庁公安部に属していた奥野侑也は、妻を殺人事件で亡くし、退職を決めた。以降、人知れず孤独に暮らしていたが、かつての上司から北の寂れた土地でモウテルの管理人を務めてほしいと依頼され、任地に向かう。そこで待っていたのは、見知らぬ若い男女と傷ついた一匹の番犬だった…。
ハードボイルドに分類される話なのかな。
汚職事件を起こして警察を辞めた奥野が依頼されてある事件に巻き込まれるみたいな内容。孤独に生活していた奥野が一緒に生活するようになったふみや隼人、犬のマクナイトと交流するうちにそれぞれの心境が変わっていく感じが良かった。ページ数が多いけど読み終わってみるとそこまで長く感じなかったかなと思う。
| 2015.01.17 Saturday | 作家別・さ行(その他) | comments(0) | trackbacks(0) |
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