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 「死ねばいいのに」京極夏彦
評価:
京極 夏彦
講談社
¥ 782
(2012-11-15)
Amazonランキング: 86279位

死んだ女のことを教えてくれないか。三箇月前、自宅マンションで何者かによって殺された鹿島亜佐美。突如現れた無礼な男が、彼女のことを私に尋ねる。私は彼女の何を知っていたというのだろう。交わらない会話の先に浮かび上がるのは、人とは思えぬほどの心の昏がり。

アサミという女性が殺され、アサミと4回会った知り合いだというケンヤという男がアサミとはどんな人だったのかを彼女と関わりのあった人たちから聞いていくという話。現状への不満や愚痴、それらがあっても現状維持をしてしまうのって誰にでもあるから、そこをばさっと死ねばいいのにと斬られると結構読んでいるこっちまでグサッと来るものがあるなと思った。嫌な気持ちになる話だけど京極作品では読みやすいし分かりやすかった。

アサミを誰が殺したのかもちゃんと分かるので話としてもすっきりする。どう見ても不幸な境遇なのに自分はそうではないと思っているし他の人と違って死にたいと思うアサミをケンヤは怖いと感じたからこそ人から話を聞いて回ったのかな。それでも答えは見つかってなさそうだけど。

| 2018.10.22 Monday | 作家別・か行(京極夏彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「鬼談」京極夏彦
評価:
京極 夏彦
KADOKAWA
¥ 605
(2018-02-24)
Amazonランキング: 18510位

藩の剣術指南役・桐生家に生まれた作之進には、右腕がない。元服の夜、父は厳かに言った。「お前の腕を斬ったのは儂だ」。一方、柔らかで幸福な家庭で暮らす“私”は何故か、弟を見ていると自分の中に真っ黒な何かが涌くのを感じていた。ある日、私は見てしまう。幼い弟の右腕を掴み、表情のない顔で見下ろす父を。過去と現在が奇妙に交錯する「鬼縁」ほか、情欲に囚われ“人と鬼”の狭間を漂う者たちを描いた、京極小説の神髄。

ホラーというより人の心の怖さとかの話が多かった気がする。読んでいてオチにゾクッとしたりするし1つ1つが短めだけど面白かった。武士の話と現代の話が交互になっている鬼縁が一番印象に残った。

| 2018.05.29 Tuesday | 作家別・か行(京極夏彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「厭な小説」京極夏彦
評価:
京極 夏彦
祥伝社
¥ 802
(2012-09-01)
Amazonランキング: 336935位

「厭だ。厭だ。厭だ――」同期深谷の呪詛のような繰り言。パワハラ部長亀井に対する愚痴を聞かされ、うんざりして帰宅した“私"を出迎えたのは、見知らぬ子供だった。巨大な顔。山羊のような瞳。左右に離れた眼。見るからに不気味な子供がなぜ? しかし、妻は自分たち以外に家には誰もいないと言う。幻覚か? だが、それが悪夢の日々の始まりだった。一読、後悔必至の怪作!

タイトル通り厭な話を集めた小説。厭な話だったけど、どういうオチになるんだろうかとついつい読んでしまうというタイプの話だった。最初の厭な子供と厭な老人が凄く厭な話で印象に残った。ホラー的な意味でも怖かった。

| 2018.05.16 Wednesday | 作家別・か行(京極夏彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「百器徒然袋 風」京極夏彦
評価:
京極 夏彦
講談社
¥ 1,203
(2007-10-16)
Amazonランキング: 77146位

調査も捜査も推理もしない、天下無敵の薔薇十字探偵、榎木津礼二郎。過去の事件がきっかけで榎木津の“下僕”となった「僕」は、そのせいで別の事件にも巻き込まれてしまう。探偵を陥れようと、張り巡らされた罠。それに対し、榎木津の破天荒な振る舞いが炸烈する!「五徳猫」「雲外鏡」「面霊気」の三篇を収録。

榎木津メインの短編集。榎木津に振り回されてうんざりしつつも事務所のメンバーみんな信頼し合っている感じで良かった。横暴な榎木津だけど最後の話のラストを読んだら何だかんだで榎木津についていこうと思ってしまうと言うかツンデレみたいでやっぱり榎木津好きだなと思った。ちゃんと名前覚えているのとか凄く良かった。

| 2018.03.04 Sunday | 作家別・か行(京極夏彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「巷説百物語」京極夏彦
評価:
京極 夏彦
角川書店
¥ 679
(2003-06-01)
Amazonランキング: 148392位

怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。御行姿の男、垢抜けた女、初老の商人、そして、なにやら顔色の悪い僧――。長雨の一夜を、江戸で流行りの百物語で明かすことになったのだが……。

闇に葬られる事件の決着を金で請け負う御行一味。その裏世界に、百介は足を踏み入れてゆく。小豆洗い、舞首、柳女――彼らが操るあやかしの姿は、人間の深き業への裁きか、弔いか――。世の理と、人の情がやるせない、物語の奇術師が放つ、妖怪時代小説、シリーズ第一弾!

百物語ってタイトルだしホラーかと思ったらそれよりはミステリという感じだった。百介が出会う怪異と思われる物の正体とか結末に向けての勢いが面白かった。でも文章の感じとかが客観的な感じで頭にあまり入ってこなかった。

| 2017.09.18 Monday | 作家別・か行(京極夏彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「陰摩羅鬼の瑕」京極夏彦
評価:
京極 夏彦
講談社
¥ 1,389
(2006-09-16)
Amazonランキング: 34773位

「おお!そこに人殺しが居る!」探偵・榎木津礼一郎は、その場に歩み入るなりそう叫んだ―。嫁いだ花嫁の命を次々と奪っていく、白樺湖畔に聳える洋館「鳥の城」。その主「伯爵」こと、由良昂允とはいかなる人物か?一方、京極堂も、呪われた由良家のことを、元刑事・伊庭から耳にする。シリーズ第八弾。

今回は後半に入って事件が起こるのでそれまでが長くてダレたかな。序盤から中盤にかけての伊庭と京極堂の会話シーンなんかこんなにページ割くほど大事なのかなとすら思ってしまった。事件が起こってからはサクサク進むし面白かった。殺人という意識のない殺人ってこの場合は犯人も悪くないわけだからやりきれないものがあった。

| 2017.06.26 Monday | 作家別・か行(京極夏彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「書楼弔堂 破曉」京極夏彦
評価:
京極 夏彦
集英社
¥ 864
(2016-12-16)
Amazonランキング: 16117位

明治二十年代中頃、東京の外れに佇む三階建ての灯台のような異様な本屋「書楼弔堂」。無数の書物が揃うその店で、時代の移り変りの中で迷える人々と彼らが探し求める本を店の主人が引き合わせていく。

京極夏彦の新シリーズ。本屋に本を求めてやってくる人たちに、それぞれに必要な本を薦めるみたいな話。毎回本屋にやってくる人が歴史的に有名な人だったりで、次は誰なんだろうと楽しく読めた。最後には京極堂シリーズでお馴染みの人に関わる人も出てきたりとファンサービスもあった。

| 2017.05.18 Thursday | 作家別・か行(京極夏彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「今昔続百鬼―雲」京極夏彦

あなた――妖怪お好きですか?
私、大好きなんですよ

「あなた――妖怪お好きですか」。その男は真顔で尋ねる。これぞ多々良勝五郎(たたらかつごろう)大先生。人の迷惑顧みず、怪異求めて六十余州を西東。河童に噛み殺された男、物忌みの村を徘徊する怪人、絶対負けない賭博師、即身仏の神隠し……。センセイの行くところ、およそ信じがたい出来事ばかり待つ。して、その顛末は?

京極堂シリーズのスピンオフ的な1冊で多々良先生がメインの本。本編に多々良先生が出てきた時は普通の人っぽく感じていたけれど、この本を読んだら結構破天荒で榎木津に近いタイプなんだなと予想外だった。

| 2017.05.10 Wednesday | 作家別・か行(京極夏彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「百器徒然袋―雨」京極夏彦
評価:
京極 夏彦
講談社
¥ 1,173
(2005-09-15)
Amazonランキング: 39136位

「推理はしないんです。彼は」。知人・大河内の奇妙な言葉にひかれて神保町の薔薇十字探偵社を訪れた「僕」。気がつけば依頼人の自分まで関口、益田、今川、伊佐間同様“名探偵”榎木津礼二郎の“下僕”となっていた…。京極堂をも巻き込んで展開するハチャメチャな妖怪三篇「鳴釜」「瓶長」「山颪」を収録。

榎木津がメインの短編集。本編のシリーズとは違い破天荒な榎木津が話を引っ張るのも中々に面白かった。最初の話が赤ちゃんを可愛がる榎木津が見られたりとか違った一面が見られて好き。シリーズの中では息抜き兼ねて読めそうだなと思った。

| 2017.04.03 Monday | 作家別・か行(京極夏彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「百鬼夜行―陰」京極夏彦
評価:
京極 夏彦
講談社
¥ 967
(2004-09-14)
Amazonランキング: 318460位

「妖怪」はいずこより来るのか…。人の心は闇にあらねども、揺るぎないはずの世界が乱れたとき、その裂け目から恠しきものが湧き出し、取り憑く。他人の視線を畏れる者、煙に常軌を逸した執着をもつ火消し、「海」を忌む小説家…。日常に潜む恐怖を描く十の短篇から成る「京極堂サイドストーリーズ」。

短編集。京極堂シリーズの今までの作品に登場した人たちを主人公としたサイドストーリー。京極堂による憑物落としのシーンはないので基本的にバッドエンドというか暗い感じ。最後の関口の話はそこからまさにシリーズ最初の姑獲鳥の夏に繋がるのが分かって面白かった。そしてこの話を読むと関口の奥さんの雪絵さんの心情が気になる。いつか描写されるのかな。後はこの中だと絡新婦の理に出てきた山本教諭の話が印象に残った。

| 2017.01.30 Monday | 作家別・か行(京極夏彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
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