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 「騎士団長殺し」村上春樹
評価:
村上 春樹
新潮社
¥ 1,944
(2017-02-24)
Amazonランキング: 333位

『1Q84』から7年――、
待ちかねた書き下ろし本格長編

その年の五月から翌年の初めにかけて、私は狭い谷間の入り口近くの、山の上に住んでいた。夏には谷の奥の方でひっきりなしに雨が降ったが、谷の外側はだいたい晴れていた……それは孤独で静謐な日々であるはずだった。騎士団長が顕(あらわ)れるまでは。

村上春樹の新作。1度妻と離婚していた時に友人の紹介で住んでいた画家の家で起こる出来事を描写した話。段々不思議ワールドに突入していく感じは春樹作品だなと思った。プロローグに繋がるエピソードだと分かるともう1回冒頭を読み返したくなる。文章の言い回しとかがくどくて中々読むのが大変だった。つまらなくもないけど特に盛り上がりもなくって感じだった。

| 2017.08.09 Wednesday | 作家別・ま行(村上春樹) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」村上春樹
評価:
村上 春樹
文藝春秋
¥ 1,785
(2013-04-12)
Amazonランキング: 173位

良いニュースと悪いニュースがある。多崎つくるにとって駅をつくることは、心を世界につなぎとめておくための営みだった。あるポイントまでは…。
大学2年生の時に、高校時代から仲の良かったグループの4人から突然絶縁された多崎つくる。やがて30代になった彼は沙羅という年上の女性と良い感じになるが、彼女から高校時代の友人に会ってきちんとどうして縁を切られたのか、話を聞くべきだと言われ、かつての友人たちと会う事にする。
前作の1Q84よりもかなり分かりやすくて結構好きな話だった。暗喩やメタファー的なものとか、謎のまま放置されているエピソードは気になるし、自分でも考えてみてもこれといった答えは出てこないんだけど、それでもこれはこのままで良いんだと思えるくらい話的には上手くまとまっている気がする。
特につくるがアオ、アカ、クロと、かつての友人たちを訪ねていく辺りは先が気になったし。特に真実が明かされないままのエピソードの中ではシロの件が一番気になった。ヒント的なものが作中にあるのかまったくないのかそれすらも分からないままだった。よく分からない部分もあるのに、物語としては話が分かりやすくて絶妙なバランスだなと思う。春樹作品を余り読まない人に入門的な感じで良い話かと思う。
| 2013.08.19 Monday | 作家別・ま行(村上春樹) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「アフターダーク」村上春樹
評価:
村上 春樹
講談社
¥ 540
(2006-09-16)
Amazonランキング: 45043位

時計の針が深夜零時を指すほんの少し前、都会にあるファミレスで熱心に本を読んでいる女性がいた。フード付きパーカにブルージーンズという姿の彼女のもとに、ひとりの男性が近づいて声をかける。そして、同じ時刻、ある視線が、もう一人の若い女性をとらえる―。新しい小説世界に向かう、村上春樹の長編。
久しぶりに読んだ村上春樹。スガシカオとかデニーズとか今風の固有名詞が出てくるのにちょっとびっくりした。もうちょっと浮世離れしているイメージがあったもんだから。
話はタイトルの通り、深夜0時から夜が明けるまでの時間を過ごす人々の群像劇という感じ。マリの話は普通に読んでいけるんだけど、ひたすら眠り続けている浅井エリの話は精神世界なのか、よく分からなかった。浅井エリの部屋を見ている視点は誰なんだろうとか気になった。

作中である愛の詩の話題が出てきたけど、オチが違っていたのは何かの暗示なのか、それともそのままの意味なのか、何か村上春樹の本を読んでいると深読みしたくなるんだよなあ。昔の小説に出てくるような、やたら長い手紙とかも気になるフレーズだと思う。あと白川の今後もかなり気になる。やっぱり見つかるのかな。
| 2012.09.03 Monday | 作家別・ま行(村上春樹) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「1Q84 BOOK3<10月~12月>」村上春樹
評価:
村上 春樹
新潮社
¥ 1,995
(2010-04-16)
Amazonランキング: 158位

そこは世界にただひとつの完結した場所だった。どこまでも孤立しながら、孤独に染まることのない場所だった。
青豆と天吾の物語に、更に牛河の物語が加わり、3視点での物語になっている。青豆の行方を追う牛河と、お互いを探しあう青豆と天吾、どうなるのかわくわくして、どんどん読み進める事が出来た。
青豆と天吾の再会という話の軸だけで物語を見ると、普通の恋愛小説みたいに見えるので不思議。

タマルの活躍が地味に重要な気がする。冷静で確実に、自分の仕事をこなすタマル。結構好きなキャラクターだった。
| 2010.09.13 Monday | 作家別・ま行(村上春樹) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「1Q84 BOOK1,BOOK2」村上春樹
評価:
村上 春樹
新潮社
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(2010-03)
Amazonランキング: 82225位

村上春樹の本は何だかんだで面白い。でも感想が上手く書けないです。
2010年の2月に読んだので、続きが出るというのが分かってから読んだので、この先がどうなるのかとても気になる所で終わっていた。
青豆という女性と天吾という男性のストーリが交互に語られて、ある宗教団体の話が出てきてから2人の物語に繋がりが見えてきて、そこからページをめくる手が止まらなかった。特殊な体験をしてきた女子高生・ふかえりやリトル・ピープル、空気さなぎなど、読んでいてよく分からない、理解が難しい事ばかりなのに、そういうのがほとんど気にならないぐらい、ぐいぐい読ませる力があった。
| 2010.08.02 Monday | 作家別・ま行(村上春樹) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「神の子どもたちはみな踊る」村上春樹
1995年1月、地震はすべてを一瞬のうちに壊滅させた。そして2月、流木が燃える冬の海岸で、あるいは、小箱を携えた男が向かった釧路で、かえるくんが地底でみみずくんと闘う東京で、世界はしずかに共振をはじめる…。大地は裂けた。神は、いないのかもしれない。でも、おそらく、あの震災のずっと前から、ぼくたちは内なる廃墟を抱えていた―。深い闇の中に光を放つ6つの黙示録。
「UFOが釧路に降りる」「アイロンのある風景」「神の子どもたちはみな踊る」「タイランド」「かえるくん、東京を救う」「蜂蜜パイ」

短編集。1995年の阪神淡路大震災がモチーフになっていて、地震によって何かが変わってしまった人たちの物語であると思う。でも、どの話にも地震に直接巻き込まれた、という人たちはおらず、どの人物もテレビでそのニュースを見て、何かを感じている。そのニュースを見て何かを感じる人が主役というのは、テレビを見ている私たちの視点から見た話でもあるんだなと思った。もちろんそれでミミズくんと闘うためにカエルくんが自分たちの前に現れるなんて事はありませんが、それでもこれは現実なんだと思わせる不思議なものがあった。1995年の1月というと私は5歳でしたが、当時のニュースはうっすらと覚えています。
そして、この作品も結構読みやすかったので良かった。前に読んだ「PAY DAY!!!」と合わせて実際に起こった事件をモチーフにして書かれた小説を読んでみました。この本はずっと積んでいたのでやっと読めて良かったです。
| 2009.10.14 Wednesday | 作家別・ま行(村上春樹) | comments(0) | trackbacks(2) |
 「レキシントンの幽霊」村上春樹
レキシントンの幽霊
レキシントンの幽霊
村上 春樹

相変わらずの春樹ワールド。不思議な世界観を感じる。この本はどれも結構わかりやすいような気がする。何となく抽象的なイメージを村上春樹には感じているので。その中で一番うわぁと思ったのは「沈黙」だった。これが一番わかりやすくてストレートだった気がする。というか、大沢さんが一目見たときから気にくわないとかそういう苦手意識を青木に対して思ったことってものすごくわかる感覚だった。自分もこんなことあったような気がするよ、そういえばみたいなことを思った。
そして、最後の本当に怖いのは他人の意見に踊らされて集団で行動する連中と言っているところは、その感覚も、ものすごくわかるんだけど、自分も普通にそっち側の人間になっている気がした。そういうのの怖さをわかっているのに、自分もそうなっているなあと感じてしまった。

「めくらやなぎと、眠る女」は最近「螢・納屋を焼く・その他の短編」に入ってる長いバージョンを読んだばっかなんですけど、随分すっきりになってました。なのに、感じる印象がほとんど変わらないからすごい。長いほうではバスに乗ってる老人の団体にぞっとしたんだけど、こっちではその部分はあっさりとしてました。
| 2006.02.19 Sunday | 作家別・ま行(村上春樹) | comments(2) | trackbacks(0) |
 「螢・納屋を焼く・その他の短編」村上春樹
螢・納屋を焼く・その他の短編
螢・納屋を焼く・その他の短編
村上 春樹

ついさっきまで長々とこの本の感想を書いていたのに間違って消してしまって今書き直してます。すごいショック。同じようなことをもう一回長々と書くのって何かむなしい。

村上春樹作品はつい最近ノルウェイの森を読んだのが初めてだったんですけど、少し難しいかなあとも思ったので当分読まなくてもいいやと思っていたんですけどそんなに間をあけずにまた読んでしまいました。なんでかっていうとだいたいわかると思うんですがノルウェイの森に繋がる「螢」と「めくらやなぎと眠る女」が読んでみたかったからなんです。ノルウェイの森を読んだ余韻が残っているうちに読んでしまおうと思って。そして見事に村上春樹にはまってしまいそうな予感です。きっとこれからもなんだかんだで読んでいくんだろうなあと思います。
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| 2006.01.14 Saturday | 作家別・ま行(村上春樹) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「ノルウェイの森」村上春樹
ノルウェイの森 上 ノルウェイの森 下
ノルウェイの森 上 ノルウェイの森 下
村上 春樹

今年最後に読んだ本。実はこれが初めて読んだ村上春樹の本だったりします。前から一冊読んでみたいと思っていたのですが、どれから読めばいいか解らなくてずっと考えていました。それでこの前英語の先生がノルウェイの森が自分の高校時代の青春の愛読書だったみたいなことを言っていて、じゃあノルウェイから読もうかなと、軽く決めてしまいました。
どこかで村上春樹の本は読みやすいけど解りにくい、というのを見てそれで何となく今まで読んでこなかったんですけど、今回読んでみてそれもわかるなあと思いました。
読み終わって何だかいろんな思いとか考えとかそんなのが、頭の中にあるんだけどそれがうまく言葉にならない感じです。たぶん初めて読んだからであと何回か読めばちゃんと解るんだろうなあと思った。

序盤で直子がする井戸の話で井戸は直子の世界(=死の世界)を象徴していて、直子はその話をするときにワタナベはその井戸に落っこちないということから直子の世界(死の世界)にはとらわれず緑の世界(=生の世界)に戻ることができたというのをどっかで見てなるほどなあと思った。
幸せになりなさいと言われた後で自分がどこにいるかわからなくなるというラストに驚いた。他の本もだいたいこういう感じで終わるんでしょうか。読んでないからわからないけど。自分が今年読んできた本にはこういう終わり方するような本は無かったと思うので余計に衝撃を受けた。余韻がすごい。

セカチューの売り上げがノルウェイの森の売り上げを抜いたけど、軽く読むなら断然セカチューのほうだと思う。深く読み込むならノルウェイの森じゃないかと。死は生の対極としてではなくその一部として存在しているとあるように死について哲学的な感じもする。
| 2005.12.31 Saturday | 作家別・ま行(村上春樹) | comments(0) | trackbacks(0) |