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 「MOMENT」本多孝好
評価:
集英社
(2013-07-25)
Amazonランキング: 21802位

死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら……。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。そこにある小さいけれど確かな希望——。静かに胸を打つ物語。
「FACE」「WISH」「FIREFLY」「MOMENT」の4編。
連作短編集で4つの話が入っている。あらすじを読んだ時にはもっとほっこり来るような感じの本なのかと思っていたら、人間の暗い部分もむき出しになっているような話だったので、少し予想外だった。前の話で出てきた人がその後の話でさりげなく出てきたり、その後が分かったりするのは良かったけれど同時に内容が内容なので少し切なくもなった。
私は「FIREFLY」が一番好きだった。そして「WISH」の展開にはえーっと驚いた。
| 2014.02.14 Friday | 作家別・は行(本多孝好) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「FINE DAYS」本多孝好
評価:
本多 孝好
祥伝社
¥ 670
(2006-07)
Amazonランキング: 92823位

死の床にある父親から、僕は三十五年前に別れた元恋人を捜すように頼まれた。手がかりは若かりし頃の彼女の画。僕は大学に通う傍ら、彼らが一緒に住んでいたアパートへ向かった。だが、そこにいたのは画と同じ美しい彼女と、若き日の父だった…(「イエスタデイズ」より)。異例のロングセラーとなり、新世代の圧倒的共感を呼んだ著者初の恋愛小説、待望の文庫化。
「FINE DAYS」「イエスタデイズ」「眠りのための暖かな場所」「シェード」の4編。
恋愛小説だけど、どれもちょっと暗い部分もあって、もっとストレートな話かと思っていたので予想外だった。本多さんは男性なのになあと意外に思ったり(これは私の勝手な偏見が入っているけれど)。イエスタデイズとシェードが結構好みだった。眠りのための〜も好み。でも一番良いなあと思ったのはシェードかな。良い感じにハッピーエンドになる話が印象に残る。
| 2014.01.09 Thursday | 作家別・は行(本多孝好) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「真夜中の五分前 side-B」本多孝好
真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-B
真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-B
本多 孝好

「砂漠で毛布を売らないか」IT企業の社長・野毛さんに誘われるまま会社を移った僕は、バイトと二人きりの職場で新しく働き始める。仕事は、客入りの悪い飲食店を生まれ変わらせること。単なる偶然か実力か、僕の仕事はすぐに軌道に乗り、業界では隠れた有名人となる。ある日、本当に久しぶりに尾崎さんから電話が入った。もう二度と会うまいと決めていたのに―。再会した尾崎さんは、「頼みがあるんだ」と、信じられない話を切りだした。
ネタバレ含みますので注意してください。

side-Aのラストから2年後が舞台。どんどんリアリティのない感じに進んでいってちょっとびっくり。かすみは一年半前に事故で亡くなり、生き残ったゆかりが、本当にゆかりであるのか夫である尾崎は疑う。
そこで尾崎は僕にゆかりと会ってくれと頼む。もう2度とゆかりには会うまいと思っていた僕はその申し出に戸惑う。

side-Bは過去の愛との決着の話なのかな。相変わらず過去にとらわれていた僕が過去を受け止めて未来を見ていく過程なのかなと思った。水穂のお墓参りにも行けているし、そういう話なのかなあと。
そして、ゆかりが自分が誰なのか、本当にゆかりなのかそれともかすみなのか自分で分からなくなるってのは、まあ現実ではありえないんだろうけど、結構怖いですよね。
| 2007.12.31 Monday | 作家別・は行(本多孝好) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「真夜中の五分前 side-A」本多孝好
真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A
真夜中の五分前five minutes to tomorrow side-A
本多 孝好

小さな広告代理店に勤める僕は、学生時代に事故で失った恋人の習慣だった「五分遅れの目覚まし時計」を今も使っている。その五分ぶん、僕は社会や他人とズレて生きているようだ。そんな折り、一卵性双生児の片割れ「かすみ」と出会う。かすみは、双子であるが故の悩みと、失恋の痛手を抱えていた。かすみの相談に乗り、彼女を支えているうち、お互いの欠落した穴を埋め合うように、僕とかすみは次第に親密になっていく―。
これはside-Aとside-Bでまとめて感想書くべきなのか、分けるべきなのかちょっと悩みますね…。とりあえず私は分けて書きますが。

最初は村上春樹を読んでいるような文体になかなか慣れませんでしたが、慣れてくるとどんどん読めました。そつなく仕事をする主人公は大学生のときに事故で亡くなった恋人の習慣だった五分ずれた目覚まし時計を使っている。これだけ見ると亡くなった恋人の事をいつまでも引きずっているちょっと病んでる感じの話なのかなと思っていました。でも、彼は恋人を失ったことがショックなのではなくて、それでも何も変わらなかった自分にショックを受けている。

そんななか、よく行くプールでかすみという女性と出会う。彼女は一卵性双生児の双子の姉で、自分と容姿や好み、考え方、何から何までそっくりな妹がいることに悩んでいる。自分が何なのか自分という存在は本当にいるのか分からなくなって苦悩している。
side-Aはそんな二人がお互いの背景を知りながら惹かれあって分かり合おうとする過程が描かれている。

しかし、漫画とか小説に出てくる双子ってお互いへの依存度が高いのが気になります。中学までの同級生に双子がいたけど、あんまりそんな印象を受けなかったので不思議です。でもあれは二卵性だったからかな…。
| 2007.12.30 Sunday | 作家別・は行(本多孝好) | comments(0) | trackbacks(0) |