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 「想い出あずかります」吉野万理子
評価:
吉野 万理子
新潮社
¥ 546
(2013-11-28)
Amazonランキング: 122940位

子供たちしか知らない秘密。岬の崖の下に石造りの家があって、魔法使いが「おもいで質屋」を営んでいた想い出を担保にお金を貸してくれるという。でも二十歳までに取り戻さないと想い出は返ってこない。中学生の里華は、魔法使いと出会ってすっかり仲良しになり、共に青春の季節を駆け抜けてゆく。やがて二十歳を迎えた時…。きらきらと胸を打つ、あの頃が蘇る魔法のストーリー。
この話は自分の好みな感じで面白かった。20歳になるまでの子供しか行く事の出来ない質屋があって、そこであずけるものは自分の想い出。母親との想い出ばかりを質に入れる遙斗と、想い出は質に入れないけれど頻繁に想い出質屋を訪れる里華の2人がメイン。里華はまっすぐな感じなんだけど、成長していくにつれて、自分の中から消してしまいたいと思うような想いや人の気持ちを知ってしまう。一方遙斗は自分の軽はずみな言動で辛い別れを経験してしまう。そしてその2人と関わる内に、質屋を営む魔法使いさんにも悩みや葛藤が芽生えていく。それぞれが苦い経験をしながら成長していく感じが良かったなあと思う。
児童文学っぽい雰囲気なのでさくさく読めるのでそこも個人的には良い感じでした。雪くんは青臭いけれど、彼はもうちょっとオブラートに包む方法を知るべきだよなあと思ってしまった。
| 2014.01.02 Thursday | 作家別・や行(吉野万理子) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「雨のち晴れ、ところにより虹」吉野万理子
評価:
吉野 万理子
新潮社
¥ 1,470
(2006-07-20)

人の繋がりは優しさだけで出来ているんじゃない。でも怖がるだけじゃ何も始まらないことだって知っている…。夫婦のすれ違い、親子の行き違い、親友との仲違い。きっかけはみんな些細なことなのに、想いがねじれ交錯する。人は何度でも幸せになる資格がある。湘南を舞台に描く六つの奇跡。
「なぎさ通りで待ち合わせ」
食が合わないという理由で夫婦喧嘩になっている夫婦を夫の父親が何とか取り持とうとする話。
「こころ三分咲き」
母親と2人暮らしの優花と近所の家庭内の虐待されている兄妹の話。
「ガッツ厄年」
パワハラで訴えられたりとここのところついていないので厄払いに行こうとする話。
「雨のち晴れ、ところにより虹」
ホスピスに入っている男と、その担当になっている常盤さんの話。
「ブルーホール」
海辺で男3人が語らう話。
「幸せの青いハンカチ」
大学時代の友人の結婚式に出席するが、複雑な思いを持っている佳苗の話。

舞台がみんな同じ、というのが共通点なのかなと思ったのだけど、表題作から後の話を読んで、微妙な繋がりを見せていました。どの話も内容は家族の話だったり夫婦の話だったり仕事の話だったりとバラバラなんだけど、安心して読めるというか、何だかほんわかした気持ちになれる読後感が良かったです。
| 2009.10.28 Wednesday | 作家別・や行(吉野万理子) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「秋の大三角」吉野万理子
秋の大三角
秋の大三角
吉野 万理子

根岸線に現れる「キス魔」という痴漢は憧れの先輩の彼氏だった!でもその怪しい男の正体は―。横浜を舞台に女子校生たちの不思議な経験を描いた学園ファンタジー。第1回新潮エンターテインメント新人賞。
横浜を舞台にした学園ファンタジー。ちょっとミステリーっぽい要素も入ってるかな。

キリスト系の中高一貫の学校に通う中学2年生の里沙は、痴漢から自分を助けてくれた真央先輩にあこがれている。ある日キス魔の痴漢があわられたという噂がでた。そしてその痴漢について何か分かったら教えて欲しいと真央に頼まれる。

思いっきり横浜が舞台なので、よく知っている人にはイメージがわきやすそうです。私にはあんまり馴染みのない場所だったので、土地のイメージはいまいちわきませんでした。分かったらもっとおもしろく読めたかもしれません。

真央の嘘、真央の彼氏の正体、など物語に大きくかかわってくるのは真央というキャラクター。不可解な行動や謎が多く彼女からは目が離せませんでした。
しかし、気になるのは女子高が舞台だとなぜか百合な空気が流れているのはなんでなんでしょうか…。
| 2007.09.15 Saturday | 作家別・や行(吉野万理子) | comments(0) | trackbacks(0) |