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 「有頂天家族」森見登美彦
評価:
森見 登美彦
幻冬舎
(2007-09-25)
Amazonランキング: 119861位

糺ノ森に住む狸の名門・下鴨家の父・総一郎はある日、鍋にされ、あっけなくこの世を去ってしまった。遺されたのは母と頼りない四兄弟。長兄・矢一郎は生真面目だが土壇場に弱く、次兄・矢二郎は蛙になって井戸暮らし。三男・矢三郎は面白主義がいきすぎて周囲を困らせ、末弟・矢四郎は化けてもつい尻尾を出す未熟者。この四兄弟が一族の誇りを取り戻すべく、ある時は「腐れ大学生」ある時は「虎」に化けて京都の街を駆け回るも、そこにはいつも邪魔者が!かねてより犬猿の仲の狸、宿敵・夷川家の阿呆兄弟・金閣&銀閣、人間に恋をして能力を奪われ落ちぶれた天狗・赤玉先生、天狗を袖にし空を自在に飛び回る美女・弁天—。狸と天狗と人間が入り乱れて巻き起こす三つ巴の化かし合いが今日も始まった。
アニメを見る前に原作を読んでおこうと思ったので読みました。私は森見作品には苦手意識があったのだけど、それって真面目に読むのかファンタジーとして読むのかが分かっていなかったからなんだなと思った。今回ので森見作品はファンタジーとして読むのだなとはっきり理解しました。
この作品は狸の兄弟が主人公。金曜倶楽部という人間の集まりの忘年会で父親を狸鍋にされて食べられてしまった子供たちの奮闘ぶりとか、過去との折り合いをつけていくのを森見さんのタッチで描写していく感じ。私は四男の矢四郎が可愛らしくて好きだった。兄弟たちが騙されていく過程はあーあーっとなるけど、最後は痛快な感じで良かった。
| 2014.02.05 Wednesday | 作家別・ま行(森見登美彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「きつねのはなし」森見登美彦
評価:
森見 登美彦
新潮社
¥ 546
(2009-06-27)
Amazonランキング: 48892位

「知り合いから妙なケモノをもらってね」籠の中で何かが身じろぎする気配がした。古道具店の主から風呂敷包みを託された青年が訪れた、奇妙な屋敷。彼はそこで魔に魅入られたのか(表題作)。通夜の後、男たちの酒宴が始まった。やがて先代より預かったという“家宝"を持った女が現れて(「水神」)。闇に蟠るもの、おまえの名は? 底知れぬ謎を秘めた古都を舞台に描く、漆黒の作品集。
「きつねのはなし」「果実の中の龍」「魔」「水神」
森見さんは太陽の塔、夜は短し歩けよ乙女に続いて3冊目。その2冊を読んであまり好みではないかなあと思って読まなくなっていたのですが、今回は結構面白く読んだ。芳蓮堂という古道具屋と、何か得体のしれない獣の気配がするというのが共通している短編かな。一番好きなのは表題作にもなっている「きつねのはなし」。この短編集の全体的に漂うホラーっぽさの雰囲気も一番好みだったし、話自体もこういうの好きだなと思ったので。
「果実の中の龍」に出てくる鯉を龍に変えたり、空中浮遊する先輩の兄は、夜は短し歩けよ乙女に出てくる人の事かな?と思いつつ読んだ。森見さんの作品も結構繋がっていたりするのでしょうか。
| 2013.11.17 Sunday | 作家別・ま行(森見登美彦) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「夜は短し歩けよ乙女」森見登美彦
夜は短し歩けよ乙女
夜は短し歩けよ乙女
森見 登美彦

私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。我ながらあからさまに怪しいのである。そんなにあらゆる街角に、俺が立っているはずがない。「ま、たまたま通りかかったもんだから」という台詞を喉から血が出るほど繰り返す私に、彼女は天真爛漫な笑みをもって応え続けた。「あ!先輩、奇遇ですねえ!」…「黒髪の乙女」に片想いしてしまった「先輩」。二人を待ち受けるのは、奇々怪々なる面々が起こす珍事件の数々、そして運命の大転回だった。天然キャラ女子に萌える男子の純情!キュートで奇抜な恋愛小説in京都。
「第1章 夜は短し歩けよ乙女」「第2章 深海魚たち」「第3章 御都合主義者かく語りき」「第4章 魔風邪恋風邪」

大学の友達に借りて読みました。これは図書館にもいまだに置いてあるのを見かけないのでラッキーでした。文学部万歳!あんまり気兼ねなく読書トークを繰り広げられるのはなかなかによいです。

後輩の黒髪の乙女に恋してしまった先輩が、夜の先斗町、神社の古本市、大学の学園祭と、とにかくさまざまな場所で彼女を追いかける姿がおもしろおかしく語られています。森見さんはこれで2冊目なのですが、最初に読んだ「太陽の塔」みたいで、悪く言ってしまえばストーカー小説、良く言えば純情な青年の一途な恋物語ですかね。

でも、とってもおもしろかったです!森見さんのファンタジー的(むしろ妄想かな)な要素はどの作品にもあるみたいですね。この部分がまたおもしろいですよね。
主人公も黒髪の乙女もいいキャラクターですが、この本ではその他のキャラクターたちがそろいもそろって魅力的でした。

偽電気ブランで飲みくらべをする、謎の李白翁、天狗のような樋口さんに、羽貫さん。詭弁論部の皆さんに、願掛けのためにパンツをはき替えないというパンツ総番長。こうしてあらためて書いてみるとそろいもそろって濃い人ばっかですね!
樋口式飛行術は身につけたいです(笑)。あと偽電気ブランもぜひ飲みたい。
| 2007.10.15 Monday | 作家別・ま行(森見登美彦) | comments(2) | trackbacks(1) |
 「太陽の塔」森見登美彦
太陽の塔 (新潮文庫)
太陽の塔
森見 登美彦

私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった!クリスマスの嵐が吹き荒れる京の都、巨大な妄想力の他に何も持たぬ男が無闇に疾走する。失恋を経験したすべての男たちとこれから失恋する予定の人に捧ぐ、日本ファンタジーノベル大賞受賞作。
森見さん初挑戦です。
彼女に振られてしまった女性と縁のない主人公とその仲間達のおもしろおかしい(?)妄想ストーリー。付き合っていた水尾さんに振られた「私」はそれから「水尾さん研究」を始めて、彼女を付回す。これは断じてストーカーではないとぬかすけれど、普通にストーカー。いきなりそんな感じで始まるからびっくりした。やってることがストーカー的だから、読んでて不快感、というか気持ち悪い感じがするんだけど、段々とこの「私」のバカみたいな思考やらなにやらに笑えてくる。

京都の地名とか土地がよく書かれていて、地元の人はまた違った意味でも楽しめそうです。私は京都には修学旅行で2回行っただけなのですが、これ読んだらまた行きたくなってきました。

京大生狩りで、逃げるシーンが個人的におもしろかった。あと、ゴキブリキューブはキモすぎてダメだ。私の汚すぎる部屋にも出てきそうで怖くなった。
| 2007.06.10 Sunday | 作家別・ま行(森見登美彦) | comments(4) | trackbacks(4) |