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 「Arknoah 1 僕のつくった怪物」乙一
評価:
乙一
集英社
¥ 734
(2015-09-18)
Amazonランキング: 13912位

いじめられっ子の兄弟アールとグレイは、事故で亡くなった父親の書斎で妙な絵本を見つけ、異世界「アークノア」に迷い込んでしまった。そこは、戦争も飢饉もない、天井や壁に囲まれた箱庭のような絵本の中の世界。そして、アークノアを破壊すべく現れたおそろしい怪物を倒さなくては、二人はもとの世界に帰れないことを知る…。鬼才・乙一が描くファンタジー長編第一弾、待望の文庫化!
いじめられっ子の兄弟が亡くなった父親の持っていた不思議な本の世界に入ってしまい、自分たちが作ってしまった怪物を倒さなければ元の世界に戻れなくなってしまうという話。続きものなので兄のアールの方の怪物は倒せないままで今回は弟のグレイの怪物を倒すまで。本の世界のアークノアは人が死んでも次の日には甦り、争いもない世界。そういう苦しみのない世界と、アークたちのいるいじめや争い、人の死など辛い事が多い現実を両方見せてどっちが幸せなのかとか、アールたちの弱い心が作った怪物を本人たちの力で倒させるという子供に向けた成長要素とか考えさせられる部分もあったり、誰がアールの怪物なのかとミスリードさせる感じとか読み応えがあった。
| 2015.10.17 Saturday | 作家別・あ行(乙一) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「The Book―jojo's bizarre adventure 4th another day」乙一
評価:
乙一,荒木 飛呂彦
集英社
¥ 702
(2012-11-20)
Amazonランキング: 66122位

この町には人殺しが住んでいる—。町の花はフクジュソウ。特産品は牛タンの味噌漬け。一九九四年の国勢調査によると人口は五八七一三人。その町の名前は杜王町。広瀬康一と漫画家・岸辺露伴は、ある日血まみれの猫と遭遇した。後をつけるうち、二人は死体を発見する。それが“本”をめぐる奇怪な事件のはじまりだった…。乙一が渾身の力で描いた『ジョジョの奇妙な冒険』、文庫で登場。
ジョジョの4部小説。乙一らしい作風でありながらジョジョの奇妙な感じも出ていて面白かった。今まで食べたパンの枚数とか、物を柔らかくする能力とか他部ネタもあってジョジョを呼んでいる人にはニヤリと来る部分もある。
話のラストも後味悪い部分もあるけど、殺された親の復讐の為の行動とか読ませるストーリー展開で続きがとても気になりつつ読んでいました。
個人的には億泰がスタンドバトルをしているのが、本編ではほとんどなかったので嬉しかった。小説ではコメディ要素がないので億泰もイケメンに見える不思議。
| 2015.01.16 Friday | 作家別・あ行(乙一) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「GOTH」乙一
評価:
乙一
角川書店
¥ 460
(2005-06-25)
Amazonランキング: 47216位

評価:
乙一
角川書店
¥ 500
(2005-06-25)
Amazonランキング: 51748位

森野夜が拾った一冊の手帳。そこには女性がさらわれ、山奥で切り刻まれていく過程が克明に記されていた。これは、最近騒がれている連続殺人犯の日記ではないのか。もしも本物だとすれば、最新の犠牲者はまだ警察に発見されぬまま、犯行現場に立ちすくんでいるはずだ。「彼女に会いにいかない?」と森野は「僕」を誘う…。人間の残酷な面を覗きたがる悪趣味な若者たち―“GOTH”を描き第三回本格ミステリ大賞に輝いた、乙一の跳躍点というべき作品。「夜」に焦点をあわせた短編三作を収録。(夜の章)

この世には殺す人間と殺される人間がいる。自分は前者だ―そう自覚する少年、「僕」。殺人鬼の足跡を辿り、その心に想像を巡らせる「GOTH」の本性を隠し、教室に潜んでいた「僕」だったが、あるとき級友の森野夜に見抜かれる。「その笑顔の作り方を私にも教えてくれない?」という言葉で。人形のような夜の貌と傷跡の刻まれた手首が「僕」の中の何かを呼び覚ます。彼女の秘密に忍び寄った彼が目撃するのは…。圧倒的存在感を放ちつつ如何なるジャンルにも着地しない乙一の、跳躍点というべき一作。「僕」に焦点した三篇を収録。(僕の章)
再読。文庫は分冊されているのでどっちから読んだら良いのか悩む人もいるかもしれないですが、順番は夜の章→僕の章の順です。夜の章には「暗黒系」「犬」「記憶」、僕の章には「リストカット事件」「土」「声」の話が載っています。初めて読んだ時は高校生の時だったのだけど、今改めて読んでみたら、細部は忘れていてもオチとかはしっかり覚えているものが多くて、ミステリはやっぱり初読の驚きが大事だなあと改めて思ったりしました。最初の驚きは1回しか経験出来ないものだし、ネタバレなしで楽しんで読みたいものだと思いました。もちろん再読でも十分面白かったです。
改めて読むと僕と森野の関係性がすごく好きだなと思った。僕は執着だと言っていたけれど、お互いの本当の面を知っている、さらけ出せると言う部分ではお互いに依存しているようにも見えるかなあ。特に森野はもう僕がいないと精神的な安定を得られないような気がするんだよなあ。
いくつかの話ではグロイ描写があって、それにはうわあっ!となって手から力が抜けたりしたんだけど、それでもやっぱり面白い。個人的には「犬」のグロ描写が一番エグい気がして読みにくかった。
私は「記憶」と「声」が好きだった。特に「声」は話の展開の仕方とかが好みで、グロイんだけどそれだけではなくて、切なさも感じられて妙に読後感が良いのも何だか不思議な気分だった。
| 2013.05.28 Tuesday | 作家別・あ行(乙一) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「GOTH モリノヨル」乙一
評価:
乙一
角川グループパブリッシング
¥ 1,680
(2008-12-17)

―12月のある土曜日、森野夜は人気のない森に入っていく。そこは7年前に少女の死体が遺棄された現場だった。「死体のふりをして記念写真を撮る」つもりだった彼女は、誰もいないはずのそこで、ある男に出会う―。
乙一のGOTHの短編と新津保建秀の写真が載ってます。
小説のほうは、本当に短くて物足りなかったです。でも、久しぶりの森野や僕の話はよかった!映画を見たのでイメージはすっかりそっちです。今回は森野が7年前に殺人事件が起こった場所まで記念撮影しに行ったら、ある男の人と出会うというような内容でした。
| 2009.08.18 Tuesday | 作家別・あ行(乙一) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「失はれる物語」乙一
失はれる物語 (角川文庫)
失はれる物語 (角川文庫)
乙一

目覚めると、私は闇の中にいた。交通事故により全身不随のうえ音も視覚も、五感の全てを奪われていたのだ。残ったのは右腕の皮膚感覚のみ。ピアニストの妻はその腕を鍵盤に見立て、日日の想いを演奏で伝えることを思いつく。それは、永劫の囚人となった私の唯一の救いとなるが…。表題作のほか、「Calling You」「傷」など傑作短篇5作とリリカルな怪作「ボクの賢いパンツくん」、書き下ろし最新作「ウソカノ」の2作を初収録。
★★★★
「Calling You」「失はれる物語」「傷」「手を握る泥棒の物語」「しあわせは子猫のかたち」「ボクの賢いパンツくん」「マリアの指」「ウソカノ」

再読です。初めて読んだときはそりゃもうボロボロ泣いた記憶があります。しかし、再読になるとラストまでの流れを結構覚えていたりしたので感動は薄れてしまいました。
それでも十分に面白いんですけどね!
映画化原作は2作あるし、今回初収録の作品もあるし読み応えはたっぷりあります。

最初はライトノベルとして出たものからいくつかの作品を選んで単行本にして、それが文庫になったから人によっては何度も読んでいる話もあるかもしれませんね。
基本的にちょっと人間不信気味というか、上手く世間と馴染めない人の話が多いように思えました。そしてそこがまた自分とかぶせてしまって共感しましたね。
世間と馴染めなくても彼らは懸命に生きているし、それを認めてくれる出来事はある。ただ、マイナスに向かうだけでなく前向きに向かっていくストーリーもよかった。

個人的には「しあわせは子猫のかたち」が好きです。切ないストーリーもそうですけど、子猫がすごく可愛いのです!猫好きにおすすめ!
初収録の「ボクの賢いパンツくん」「ウソカノ」も短いのに面白かった。
特にパンツくんの方なんてあんなに短いのに切なくなるなんてすごすぎる!
| 2008.02.20 Wednesday | 作家別・あ行(乙一) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「銃とチョコレート」乙一
銃とチョコレート (ミステリーランド)
銃とチョコレート (ミステリーランド)
乙一

少年リンツの住む国で富豪の家から金貨や宝石が盗まれる事件が多発。現場に残されているカードに書かれていた“GODIVA”の文字は泥棒の名前として国民に定着した。その怪盗ゴディバに挑戦する探偵ロイズは子どもたちのヒーローだ。ある日リンツは、父の形見の聖書の中から古びた手書きの地図を見つける。その後、新聞記者見習いマルコリーニから、「“GODIVA”カードの裏には風車小屋の絵がえがかれている。」という極秘情報を教えてもらったリンツは、自分が持っている地図が怪盗ゴディバ事件の鍵をにぎるものだと確信する。地図の裏にも風車小屋が描かれていたのだ。リンツは「怪盗の情報に懸賞金!」を出すという探偵ロイズに知らせるべく手紙を出したが…。
ミステリーランドから出た乙一の作品です。乙一さんが「子供の心に深いトラウマができるような挿絵をえがいてください」とお願いしたそうですが、本当に挿絵は不気味です。かなりびっくりしました…。

でも、話はすごい面白かったです。一応子供向けではあるけれど、暴力シーンとか身分差別とかそういうのも容赦なく入ってるんですけど、最後まで読むとちょっぴり感動できたりととりあえず期待は裏切りません。

登場人物がそろいもそろっておいしそうでした。主人公はリンツ、みんなのヒーローである探偵はロイズ、世間を騒がす怪盗はゴディバ、他にもメリー、ブラウニー、ガナッシュなどなど。とことんこだわっている気がしました(笑)

話はころころと転がってなかなか先の読めない展開。乱暴ものドゥバイヨルと指名手配されて逃亡劇になるとは思いもしませんでしたよ。

どうでもいいですが個人的におもしろかった文章
「おいかけてこよう、などとおもうな。ひとじちのいのちのほしょうはしないからな。ほんとうにわたしはようしゃしないぞ。」
 ひらてうちされてはな血をたらしながら、ロイズは母をつれて家をでていった。
ロイズ決まらない!思わず笑いました。
あとドゥバイヨルの罵りセリフもなんかまぬけです。「うっせぇ、この水虫小僧!」とか「この外反母趾め!」とかさ。
| 2007.09.04 Tuesday | 作家別・あ行(乙一) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「小生物語」乙一
小生物語
小生物語
乙一

驚天動地、奇々怪々、前代未聞、無我夢中、陰翳礼讃、波瀾万丈…。小生と乙一の161日。著者のホームページ及び、Webマガジン『幻冬舎』連載に加筆・訂正を加えて単行本化。

嘘かホントかわからない乙一の日記。
前書きでいきなり「この本を読んでも良いことはひとつもない。この本に時間とお金を割くのはやめたほうがよい。」なんて書いてあっておもしろかった。

中身もおもしろかった。これは冗談なの?本当なの?って感じでどれが本当にあったことなのかわからない。
島本理生なんかとした合コンについて小生物語でおもしろく書かれてるとZOOの解説で見たのでちょっと楽しみにしてたんですけど、端っこの注釈に数ページにわたって書かれてました。
| 2006.10.04 Wednesday | 作家別・あ行(乙一) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「暗黒童話」乙一
暗黒童話
暗黒童話
乙一

突然の事故で記憶と左眼を失ってしまった女子高生の「私」。臓器移植手術で死者の眼球の提供を受けたのだが、やがてその左眼は様々な映像を脳裏に再生し始める。それは、眼が見てきた風景の「記憶」だった…。私は、その眼球の記憶に導かれて、提供者が生前に住んでいた町をめざして旅に出る。悪夢のような事件が待ちかまえていることも知らずに…。乙一の長編ホラー小説がついに文庫化。

再読。これ1月くらいに一度読んだんですけどブログに書いてなかったみたいなので、再読してみました。最初に読んだとき怖くて書けなかったんですよ。読むの2回目ともなると、わりと平気だったんだけど、最初に読んだときは描写とか気持ち悪くて手に力が入らなかったのを覚えてます。「GOTH」も「ZOO」も「天帝妖狐」も平気で読めたのにほんとこれだけは苦手。

事故で左眼と記憶を失った菜深は臓器移植で左眼を移植する。そして、左眼は眼球の提供者である和弥の見てきた風景の記憶を映し出すようになる。その映像で和弥は誰かに殺されたことを知った菜深はその犯人を突き止めようと和弥の住んでいた場所を訪れる。

菜深の視点で話が進んでいくんだけど、ところどころで不思議な能力を持った童話作家の視点が入ってきて、この話の入れ方がうまいなあと思う。最初読んだときはその童話作家のときの話の気味悪さに考える余裕が無かったんですけど、どうなるかわかって読むとうまいなあと思う。

これだけ怖い怖いと思いながら読むのに読み終わるとほろりと来る。記憶を失った菜深のどうしようもない不安とか孤独な気持ちなんかもちゃんと描かれてたからかな。
| 2006.08.13 Sunday | 作家別・あ行(乙一) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「ZOO」乙一
ZOO
ZOO
乙一

この本の存在をはじめて知ったのはちょうど1年くらい前でした。たぶん休日だったと思うんだけど何かの用事で学校に行った帰りに、友達と学校の近くのベイシア(デパート)によって本屋でいろいろあさってた時にその友達にお勧めされました。彼女は乙一作品が好きらしく「ZOOもおもしろくていいよ!」と熱弁していたのですが、当時の私は読書=漫画に繋がっているほど活字を読まなくなっていたのでこんなに文字がびっしり書いてあるのなんか読めないなあと思っていました。だから「ふーん、今度読んでみようかなあ」なんて言いつつ腹の中では申し訳ないことにまあ絶対読まないだろうな、と思っていました。まあそれから一年ぐらいたちまして私もなんかいろいろあって活字読むのも大好きになって乙一作品もかなり好きになっていました。人生って何が起こるかわからない。そして今ならその友達にほんとにおもしろいね!!と言えるわけです。一年越しで。
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| 2006.01.19 Thursday | 作家別・あ行(乙一) | comments(0) | trackbacks(0) |
 「夏と花火と私の死体」乙一
夏と花火と私の死体
夏と花火と私の死体
乙一

恐ろしい子供たちだなあというのを読みながら常に感じていました。友達を突き落として殺しちゃったり、死体を隠すのをゲーム感覚で楽しんでいたり。それを語り手である五月(殺された女の子)が淡々と説明しているのもまたすごい。この話は死体をいかに大人にばれないように隠していくのかがメインな感じなので、わりとストレートに読めた気がする。死体を家に持って帰って隠したときは何かこっちまでばれるんじゃないかとドキドキしてしまった。

同時収録の優子もおもしろかったです。私は普通に読んでて普通にまた騙されてました。
| 2006.01.09 Monday | 作家別・あ行(乙一) | comments(0) | trackbacks(0) |
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